商品のスペックではなく「経験」を売るということ
売りたい商品を買っていただくために、商品の説明だけをして売れるのであれば何の苦労もありません。お客様が本当に必要としているものは何か?なぜこの商品・企業を選んだのか?紐解いていくことでマーケティングの本質が見えてきます。
売りたい商品を買っていただくために、商品の説明だけをして売れるのであれば何の苦労もありません。お客様が本当に必要としているものは何か?なぜこの商品・企業を選んだのか?紐解いていくことでマーケティングの本質が見えてきます。
もし目の前にエアコンを欲しがっているお客様がいたとしたら、あなたが営業担当だった場合、まず何をするでしょうか?多くの人はエアコンのスペックを説明するでしょう。「省エネ性能が他社商品より○%高い」「こんな特別な機能がある」「色は何パターン」などです。しかし、全てのお客様がこれらの説明を全て聞いたからといって、購入に踏み切るでしょうか?答えは「NO」ですね。
先ほどの例では、なぜお客様はエアコンを欲しくなったのでしょうか? その質問に対し、「古いエアコンが壊れた」ことが購入の理由として挙げられたとします。 ここでお客様が本当に求めているのは、「新しいエアコン=モノ」ではなく「外の気温に振り回されない快適な暮らし=経験」なのです。
お客様が求めていることが「快適な暮らし」ということがわかれば、その解決策をどんどんご提案しましょう。エアコン以外で断熱機能を解決できる方法がないか、もしアレルギーについてもお悩みであれば、解決できる機能のエアコンはないか、などです。のようにお客様の悩みに視点を移すと、様々な提案が浮かんできます。お客様自身も気づかなかった生活の悩みに、こちらからヒントを与えてあげることで、お客様は「このお店に来てよかった」という経験をすることができます。
営業や宣伝も、いくら商品のスペックを並べ立てたところで、選んでもらえなければ意味がありません。商品のスペックは営業にとってもちろん大切な知識ですが、お客様が本当に必要な情報を提供するという姿勢を、忘れないようにしましょう。