基本の展示ブース
展示ブースは大きければ目立つので、展示会でも主要なプレイヤーは大きなブースを獲得し、イベント屋さんに出展コンセプトに沿った提案をしてもらい、ショーアップした展示ブースを設計、演出します。
しかし、ほとんどの展示会参加企業は、展示会で設定された最小規模の展示ブースで、限られた予算の中で運営することがほとんどだと思います。
展示会によっても最小展示スペースは異なりますが、一般的には3mx3mのブースが最小単位に近いと思います。間口が3mしかありませんから、通路を歩く人なら4歩程度で通り過ぎてしまいます。
最適な展示パネルのサイズ
展示会では、基本的にお客様がブース内に入ってくれれば、後は担当者が説明すれば良いので、まずは興味を抱いて頂くというのが基本です。
よく使われるのが、A1サイズ(594x841mm)のパネルです。縦に使うと、ちょうど、大人の身長の半分強に当たります。スーパーなどの商品陳列台で、最も売りたい商品を置くゴールデンラインが床から75cm~135cmなので、A1サイズのパネルを目線より少し上に配置すると、ぴったりの位置になります。
もちろん、駅の案内板などに使われるB1サイズ(728×1030)のパネルなどを使うこともできますが、間口3m程度のブースでは、横に2枚利用するとそれだけで、壁が占有されてしまいます。アピールしたい商品やサービスの数なども考慮してパネルのサイズや数を変えましょう。
展示パネルの情報
パネルには、あまり細かい情報を掲載するのは適しません。まずは目にとめてもらい、興味を持って頂くのが最初の機能です。キャッチフレーズや基本コンセプト、写真やイラストを中心に、近くに寄らないと見えないようなサイズの文字は使用しない方が得策です。
アイキャッチを基本としたパネルは通路近くに配置します。導線を基本に、向きや位置を考慮します。
お客様が興味を持つような、詳細な内容に関してはブースの奥や中に掲示します。できれば、持ち帰り用のパンフレットを用意します。担当者の説明で、展示パネルに掲載できない詳細の情報を理解してもらい、資料をお持ち帰り頂き、採用を促します。もちろん名刺交換などで、次の営業につなげましょう。
ブースの中に立ち入って頂くことは、かなり難しいので、アンケートの実施や、プレミアム配布などで、興味を持って頂くことも必要です。ブースの入り口を関係者で塞ぐのは良くありません。入り口はなるべく広く、入りやすい設計にします。
まとめ
ある程度経験を積めば、展示設計の勘どころを理解することができますが、それまでは、ぜひまかせっきりにするのではなく、シミュレーションをしてください。
実際に、ブースを再現し、パネルの位置や、読みやすさなどをチェックしておくことで、展示会前日の設営などで、取り返しのつかない失敗を避けることができます。
展示パネルなどは、後日使いまわしなどもできるので、展示会終了後もスペースがあれば保存しましょう。良いパネルデザインができれば、展示会後も活用の場が広がります。