展示会来場者の関心を一瞬で惹きつける展示パネルの作り方

展示会は、自社の商品やサービスを一度に多くの来場者へ直接訴求できる貴重な場です。 しかし、会場内には数多くのブースが並び、来場者は限られた時間で複数のブースを回ります。その中で自社ブースに足を止めてもらうには、「一瞬で興味を引く展示パネル」が欠かせません。 この記事では、展示パネルの役割からデザイン・サイズ・配置のコツ、印刷サービスの選び方までを網羅的に解説します。次回の展示会で成果を出すための参考にしてください。

展示会は、自社の商品やサービスを一度に多くの来場者へ直接訴求できる貴重な場です。 しかし、会場内には数多くのブースが並び、来場者は限られた時間で複数のブースを回ります。その中で自社ブースに足を止めてもらうには、「一瞬で興味を引く展示パネル」が欠かせません。 この記事では、展示パネルの役割からデザイン・サイズ・配置のコツ、印刷サービスの選び方までを網羅的に解説します。次回の展示会で成果を出すための参考にしてください。
目次
展示会は、自社の商品やサービスを一度に多くの来場者へ直接訴求できる貴重な場です。
限られたブース面積と短い接触時間の中で、どれだけ効率よく「興味を持ってもらえるか」が成功の鍵となります。
そこで重要な役割を果たすのが展示パネルです。パネルは単なる装飾ではなく、来場者の視線を引き付け、足を止めさせ、ブース内でのコミュニケーションや商談へとつなげる“入口”の役割を担っています。
一方で、見栄えの良さだけを追求したパネルは必ずしも効果的ではありません。派手なデザインでも、文字が小さかったり、情報が整理されていなければ、通りすがりの来場者にメッセージが届かないこともあります。
展示パネル作りの基本姿勢は次の3つです。
1. 目的を明確にする:誰に何を伝えるパネルなのかを決める
2. 視認性を最優先する:数秒で理解できるレイアウトにする
3. 導線を意識する:来場者が自然にブース内へ入れる流れをつくる
これらを押さえることで、展示パネルは単なる背景ではなく、来場者の行動を変える有力な営業ツールへと変わります。
展示パネルは、すべてが同じ役割を果たすわけではありません。目的に応じて内容やデザインの方向性を変えることで、来場者への訴求力が格段に高まります。展示会では、主に次の3種類のパネルを使い分けます。
ブースの外から見える位置に設置し、「立ち止まらせる」ことが目的のパネルです。通路を歩く来場者は、わずか数秒で通り過ぎてしまうため、その短時間で興味を持たせる必要があります。
ポイントは大きな文字・高コントラストの配色・インパクトのあるビジュアルです。詳細情報は省き、「何を提供しているブースか」が即座に伝わることが重要です。
ブース内に入り、興味を持った来場者に対して詳しい情報を提供するパネルです。仕様や機能、導入事例、比較データなど、来場者が知りたい情報を整理して掲載します。
ここでは、やや細かい文字や図表も活用できますが、読みやすさと情報の優先順位を意識する必要があります。
商談スペースや打ち合わせ席に設置するパネルで、ブランドイメージや信頼感を補強します。具体的な製品説明よりも、企業理念や実績、導入事例写真など、安心感や信頼性を与える情報を中心に構成します。
この3種類の中でも特に重要なのは「来場者の関心を引くパネル」です。
最初の数秒で興味を持ってもらえなければ、説明パネルや商談パネルを見る機会すら与えられません。まずは入口で来場者の足を止めることを最優先にしましょう。
展示会場では、来場者は常に多くの情報にさらされています。その中で自分のブースに視線を向けさせるには、「一瞬で伝わる」デザインが必要です。以下のポイントを押さえることで、通路からでも強い印象を与えられます。
小さな文字や淡い色は数メートル離れると読みにくくなります。フォントは大きめ、色は背景とのコントラストを強くし、遠くからでも内容が理解できるようにします。
特にキャッチコピーは3秒以内に読める短さを意識しましょう。
展示パネルとブースの色が同化すると存在感が薄れます。例えば、黒いブースに黒いパネルでは情報が埋もれてしまいます。
赤系のブースには緑や紺、オレンジ系には青緑や紫など反対色を活用することで、パネルを際立たせられます。
文字だけでは一瞬で理解してもらうのは困難です。製品写真や利用シーンのイラストを入れることで、来場者は直感的に内容を理解できます。
特に「どんな課題を解決できるのか」が視覚的にわかるビジュアルが効果的です。
展示会場では光の当たり方によってパネルが暗く見えることがあります。シンプルなスポットライトを当て、文字や画像がはっきり見えるようにしましょう。
ネオンや多色照明は逆に可読性を下げる場合があるため注意が必要です。
来場者は立ち止まる判断を瞬時に行います。「高品質」「効率的」などの抽象的表現ではなく、数字や比較を交えた具体的メリットを短い言葉で提示しましょう。
例:「作業時間を半分に短縮」「従来比2倍の耐久性」など。

展示パネルの効果は、デザインだけでなくサイズや設置位置にも大きく左右されます。限られたブース面積を有効活用するためには、視認性と導線を考慮した計画的な配置が欠かせません。
●最小ブースサイズを想定して計画する
多くの企業が利用する展示会の最小規模ブースは約3m×3mです。間口は3mしかなく、来場者は通路を4歩程度で通り過ぎてしまいます。
そのため、短い接触時間で目を引く位置と大きさを決めておくことが重要です。
●よく使われるパネルサイズと特徴
A1サイズ(594×841mm)
最も一般的なサイズで、縦に設置すると大人の身長の半分強。床から75〜135cmの「ゴールデンライン」に主要情報を配置しやすく、視認性が高い。
B1サイズ(728×1030mm)
駅の案内板などに使われる大きめサイズ。迫力がありますが、3m間口のブースに横並びで2枚置くと壁面を占有してしまうため、内容や枚数のバランスに注意。
●ゴールデンラインを活用する
スーパーの商品陳列でも用いられる「ゴールデンライン」は、人の視線が自然に集まる床から75〜135cmの高さです。主要メッセージやキャッチコピーをこの範囲に配置すると、立ち止まって見てもらえる可能性が高まります。
●サイズと内容のバランス設計
大きなパネルに細かい情報を詰め込むと、読みづらくなり逆効果です。1枚のパネルにつき1メッセージを基本とし、複数訴求がある場合はパネルを分けて設置しましょう。
展示パネルは、どの位置に何を置くかによって成果が大きく変わります。
限られたスペースでも来場者の関心を最大化するためには、視線の流れや歩行ルートを意識した戦略的な配置が必要です。
通路から見える場所には、詳細説明ではなく「足を止めさせる」ための情報を置きます。
大きなキャッチコピーや印象的な画像で、まずは興味を喚起しましょう。
ここではシンプルさとインパクトが重要です。
一度立ち止まった来場者は、より詳しい情報を求めます。仕様や導入事例、比較データなどはブース内の奥や内側に配置し、じっくり読める環境を整えます。
近くにはパンフレットやカタログを置き、説明後に持ち帰ってもらえるようにすると商談につながりやすくなります。
展示会場によって来場者の流れは異なります。ブースが角地か通路沿いかによっても視線の方向は変わります。
進行方向に正対させる、または視線が入りやすい角度に調整することで、パネルの効果を最大化できます。高さはゴールデンラインを基準にします。
ブース入口をスタッフや什器で塞ぐのは避けましょう。入口を広く開け、開放感を持たせることで来場者の心理的ハードルを下げられます。
アンケートやノベルティ配布など、「ちょっと立ち寄ってみよう」と思える仕掛けを入口付近に設けるのも有効です。
効果的な展示パネルは、デザインや配置だけでなく、制作段階から設営当日までの運用も含めた計画が重要です。以下のポイントを押さえることで、展示会本番での失敗や無駄を防げます。
展示会場は多くの情報であふれており、来場者は立ち止まって長く読み込む余裕がありません。ブース外から見えるパネルは、短時間で理解できる情報に絞り、詳細はパンフレットや説明員に任せましょう。
展示会前に、社内や倉庫などでブースを仮設し、実際の距離や視点からパネルの見やすさや照明の当たり方をチェックします。これにより、当日の設営時に「想定と違った」というトラブルを防げます。
展示会は年に複数回開催されることもあります。製品名や日付を固定で入れすぎず、汎用性のあるデザインにすれば他の展示会やイベントでも活用可能です。製品情報が変わる部分は差し替えできる構造がおすすめです。
パネルは耐久性や用途に合わせて素材を選びます。屋内用・短期利用なら発泡パネル、屋外や長期利用ならアルミ複合板が適しています。使用後は傷や汚れを防ぐケースに入れ、平置きまたは立てかけで保管します。
展示パネルは、自社で作成するだけでなく、信頼できる印刷サービスを活用することで、品質と効率を両立できます。
ラクスルでは、展示会やイベント向けのパネル印刷を提供しており、用途や予算に合わせた幅広い商品を選べます。
・直接印刷パネル:発泡パネルに直接印刷。軽量・低価格で短期利用に最適
・貼り合わせパネル:紙に印刷してパネルに貼付。色味や質感重視
・アルミ複合板パネル:耐久性・耐水性に優れ、屋外利用にも対応
・段ボールパネル:軽量でリサイクル可能。短期イベント向け
・両面印刷パネル:両面で情報発信可能。店舗販促や通路中央設置に便利
・規格サイズ:A0〜A7、B0〜B7
・特殊寸法にも対応(例:W1800×H900mm、W1200×H300mm)
様々な用途に合わせて、豊富なパネルデザインをご用意。テンプレートのデザインを編集せずに、既存のデザインをお使いいただけます。商品紹介や販促POP、案内板などそのまま使えるデザインもあり、デザインが苦手な方でも安心してご利用いただけます。
ポスター、タペストリー、横断幕、のぼり、のれんなどを組み合わせれば、展示会ブース全体の訴求力を高められます。
展示パネルは、展示会ブースの印象を左右する最重要アイテムです。
「立ち止まってもらう → 興味を持ってもらう → 商談につなげる」という流れを作るためには、目的別の設計、視認性の高いデザイン、導線を意識した配置、そして事前の準備が欠かせません。
今回ご紹介したポイントをおさらいします。
・目的別に3種類のパネルを使い分ける(関心喚起・説明・装飾)
・遠くからでも読める文字サイズと色を採用
・反対色や照明で存在感を高める
・キャッチコピーは短く、具体的なメリットを提示
・サイズ・高さ・配置は来場者導線とゴールデンラインを意識
・詳細情報はブース内に、アイキャッチは通路側に配置
・事前シミュレーションと再利用設計でコスト・労力を削減
これらのポイントを踏まえたパネル作りで、来場者の関心を一瞬でつかみ、商談のチャンスを最大化しましょう。
ラクスルなら、展示会向けパネルが注文可能です。
無料テンプレートを使えば、初めてでも短時間で高品質なパネルを用意できます。