通販サービスの新規顧客開拓からリピート促進まで
通販会社の売上拡大の鍵は「新規顧客獲得」と「既存顧客の定着化」。今回は売上成長を続ける通販会社が取り組む“ローカルマーケティング”を活用した新規顧客獲得の手法や既存顧客のCRM施策についてご紹介します。
通販会社の売上拡大の鍵は「新規顧客獲得」と「既存顧客の定着化」。今回は売上成長を続ける通販会社が取り組む“ローカルマーケティング”を活用した新規顧客獲得の手法や既存顧客のCRM施策についてご紹介します。
(公社)通信販売協会によれば、業界の売上高は2016年に6兆9000億円、2007年の3兆8000億円の2倍に近い市場に成長しています。2017、18年も、正確な集計はまとまっていませんが、順調に成長ラインを描いています。特にネット通販業者の伸びが高く、通販サービスは今後も高齢化、デジタル化などにより成長が継続すると見られています。今回は、通販サービス分野における、新規顧客の開拓、そしてリピート促進について解説します。
新規顧客を開拓するためには、いくつかの方法があります。一つは、郵便局の無宛名郵便を利用する方法です。無宛名郵便は住所を記載することなしに送付できます。町丁目単位で発送できるので、地域を限定したいときに便利です。
また、ポスティングを利用すれば町丁目単位で配布地域を選択できるため、ターゲットを明確にしたプロモーションができます。ポスティングは無宛名郵便と違い、地域だけでなく集合住宅や事業所限定配布といった建物別にターゲットを設定することも可能です。web媒体等に比べ競合性が低く高確率で情報を届けられるというメリットがあります。
その他にも、折込チラシや、交通広告、イベントや催事でのチラシやパンフレットの配布などの手法があります。想定される顧客セグメントにどれだけ到達できるかを考えて選択しましょう。
いずれも、生活者がちょっと買ってみたい、トライしてみたいと思わせるような、小冊子や手に取りやすいサイズの印刷物、そしてトライを促すようなメッセージや、クーポンなど初回割引などの仕掛けを用意すると、購買確率があがります。
新規顧客の開拓に成功したら、次は固定客化です。自社の商品や、納品書を送付するときに、御礼チラシや商品カタログなどを同梱しましょう。商品を受け取った方は、当然ながら、100%荷物を開封します。注文した商品が届いたタイミングは実は絶好の購買チャンスなのです。関連の商品や顧客の嗜好に合わせた商品のチラシやカタログであれば、興味にフィットするため、クロスセル注文につながりやすくなります。また、購入した商品の利用促進の文章を入れておくのも大事です。初回のお届けはお客様との関係を緊密化する第一歩であり、商品のリピート購入へのファーストステージです。
一方、既存のお客様との関係性を強化するためには、新商品のご案内はもちろん、それ以外にも挨拶状や定期通信などのパンフレット、企業姿勢や商品開発ストーリー、顧客イメージなどを共有してもらうための資料を定期的に送ることが重要です。その際自社サイトへ誘導するQRコードなどを印刷しておくのも忘れないでください。