印刷するときに押さえておきたいシールの種類とは?用途別に適切な素材を解説!
シールには様々な種類があることをご存知でしょうか?用途によって適切な素材が異なり、耐水性の高いシールや光沢感が強いシール、粘着力が強くて剥がれにくいシールなどがあります。今回はそんなシール種類を用途別に解説しましたので、ぜひ参考にしてみて下さい。
シールには様々な種類があることをご存知でしょうか?用途によって適切な素材が異なり、耐水性の高いシールや光沢感が強いシール、粘着力が強くて剥がれにくいシールなどがあります。今回はそんなシール種類を用途別に解説しましたので、ぜひ参考にしてみて下さい。
目次
耐水性の高いシール・ステッカー素材の中で、最も一般的なフィルム素材が「ユポ」です。プラスチックベースの合成紙であるユポは水に強く、価格も比較的安いので人気があります。耐水性が高い上に、安いシール・ステッカーを作りたい方にはオススメです。破れにくい材質という特徴もあるため、ステッカーやラベルなどに多く使われています。短期間であれば屋外でも使用できますが、その際はラミネート加工をしてコスレ対策をすると良いでしょう。
塩ビ(PVC)は屋外でよく使われているフィルム素材です。バイクや自動車のステッカーによく使われており、耐久性が必要な用途に適しています。コストは他素材と比べると高いですが、屋外でのステッカーとして使用できるほど頑丈で、重厚感のある材質となっているのが特徴です。劣化しにくく、長持ちするため、ステッカーを長期間貼っておく予定であれば塩ビを選ぶことをオススメします。カラフルな色塩ビもありますが、シンプルな白塩ビが一般的です。
PETとはポリエチレンテレフタレートのことで、ポリエステルの一種です。ペットボトルにも使われている材質であり、耐水性に優れています。屋内はもちろん、屋外でステッカーとして使う場合にも適しておりオススメです。先述した塩ビ(PVC)と特徴を比較すると、材料の硬さや透明度は同じくらいですが、塩ビよりも少しコストが低く、少しキズが入りやすい素材となります。
テトロンと呼ばれる素材もPETフィルムを素材としています。メーカーやお店によって表記が違いますが、同じPET素材のシールと考えましょう。80度ほどまでの高熱にも耐えられますので、電子部品や精密機械に使うシールにも使われています。
サテン素材のシールは「アセテートサテン」や「布シール」とも呼ばれています。サテンの布地をベースとしたシールで、布製品への表示、名札などによく使われている素材です。柔らかい繊維に貼る目的の方はサテンを使うと良いでしょう。布製品にシールを貼ると剥がし後が残りがちですが、サテン素材のシールは糊残りが少ないよう作られているのも特徴です。
光沢紙は名称の通り、ツヤのある紙です。光沢によって見栄えが良くなりますが、比較的安い用紙ですので、コストパフォーマンスに優れた用紙と言えます。触った感触はツルツルとしているのも特徴です。新聞の折り込み広告やファッション誌など、色の鮮やかさが必要な時にも活躍する綺麗な紙で、写真や色が多くつかわれるチラシやポスターなどを作る際に適しています。
強光沢紙は光沢紙よりもさらに強い光沢のある材質の紙です。鏡面加工が施されていますので、鏡のようなツヤがあります。光沢紙は色を鮮やかに表現できる紙ですが、強光沢紙はより色彩の表現がはっきりとしているのが特徴です。光沢紙よりも発色を際立たせたい時によく用いられ、白い部分を活かしたデザインに適している用紙となります。用途はロゴステッカーや商品ラベル等が一般的です。
安いシールを作りたい、材質にもあまりこだわらないという場合は、最も一般的な用紙である普通紙(上質紙)がオススメです。普通紙は光沢がなく、表面はザラってしており、コピー用紙のように気軽に書き込めます。見た目の美しさよりもコスト重視の安い用紙ですので、業務用ラベルや会議で使われる冊子、文字情報の多いチラシなどに適しているでしょう。カラー印刷には不向きな材質ですので、目的に合っているか検討して下さい。
先述した光沢紙と強光沢紙も安い用紙です。特にシール用途であれば光沢紙がよく使われていますので、街中で見かけるような商品ラベルにする目的であれば光沢紙を検討しましょう。あまり鮮やかに表現したくない時には、落ち着いた仕上がりになる普通紙が適しています。
シールの粘着力は粘着剤(のり)によって変わります。シールの構成要素は印刷基材、粘着剤、台紙の3層で分けられており、粘着力の弱い粘着剤が使われていれば、”剥がれやすいシール”です。また、剥がしやすい専用のりが使われているシールもあり、「再剥離タイプ」や「微粘着」、「弱粘着」と表示されているものがあたります。下地を傷つけられない、またはすぐに剥がす場合は、粘着力が弱いことが強調されているものを探すと良いでしょう。
剥がしやすいシールと同様に、剥がれにくいシールも粘着剤の粘着力次第です。バイクや自動車などの屋外での使用目的であれば、剥がれにくい強粘着剤を使用したシールが適しています。「剥がれにくい」や「強粘着」と表記されているものがそれにあたりますので、屋外で使用される場合は粘着力が強いと表記されたものを選ぶと良いでしょう。
訂正用シールとは、修正に使う為のシールです。訂正シールの多くはグレーの糊を使っているのが特徴で、修正前の文字やデザインが透けないようになっています。また、用紙の色が白色でも、糊の色がグレーですので、真っ白な色味ではないのも特徴です。印刷ミスや誤字脱字を見つけた場合、または期間限定商品で一時的に表示を訂正する場合などに活躍します。
訂正用シールは上質紙かアート紙がよく用いられています。上質紙は先述した普通紙を指しており、光沢がなくザラっとした材質です。アート紙は表面がコートされており、ややツヤがあります。シールの上からペンなどで書き込みたい場合は上質紙の訂正用シールが良いでしょう。
手作りの製品やナチュラルさを強調したい時によく使われるのがクラフト紙です。クラシックなイメージが強く、派手さを出したくない場合や、素朴な雰囲気の商品に適しています。様々な用途に使われている素材であり、多くの方に親しみのある素材です。
和の雰囲気をアピールしたい製品によく使われているのが、和紙のシールです。和菓子やお酒のラベルによく使われている他、冠婚葬祭などのフォーマルな場にも適しています。基本的な白色の和紙の他にも、金色や銀色、特殊な模様のものなど様々な材質の和紙があります。
いかがでしたか?色々な場所でよく見かけるシールですが、実はこんなにも種類があるんです。価格の違いはありますが、どの素材が良いという訳ではなく、目的によって選ぶべき用紙が異なります。安い用紙をお探しであれば普通紙や光沢紙、耐水性の高い用紙であればユポやPET、個性的な雰囲気を出したい時は和紙やクラフト紙がオススメです。ぜひ、用途に合わせてピッタリの用紙を選んでみて下さい。