ポストカードの大きさは決まっている?注意したい作成のポイントとは
ポストカードとは、いわゆる「郵便で送ることができるハガキ全て」を指します。官製ハガキだけでなくさまざまな材質や大きさがあり、それぞれ郵便料金やルールがあることには注意が必要です。ここでは、ポストカードの大きさと、注意すべきポイントを解説します。
ポストカードとは、いわゆる「郵便で送ることができるハガキ全て」を指します。官製ハガキだけでなくさまざまな材質や大きさがあり、それぞれ郵便料金やルールがあることには注意が必要です。ここでは、ポストカードの大きさと、注意すべきポイントを解説します。
目次
日本では、ポストカードは第二種郵便物に区分され、サイズや重さ、郵便料金が明確に定められています。ここではポストカードのうち、郵便料金込みで販売されている、いわゆる「ハガキ」のサイズと郵便料金について見てみましょう。
一般にハガキといえば、この「官製ハガキ」を指すことが多いはずです。年賀状や暑中見舞いに用いられることが多く、サイズは100mm・148mmで白い紙でできています。裏面は無地だけでなく各地の風景や風物、キャラクターをあしらったものが人気です。
郵便料金込みの63円で販売されていますが、中には一部に広告が印刷され、広告料として1枚あたり5円安い「エコーはがき」もあります。
この他、インクジェットプリンタでの印刷に適した「インクジェットはがき」や、目が不自由な方に配慮した「くぼみ入りハガキ」など、さまざまな用途に使えるのも官製ハガキのメリットです。
官製ハガキより大きなものは「大判ハガキ」と呼ばれます。大判はがきは封書の最大サイズと同じ120mm・235mmまでが定型郵便物として扱われ、郵便料金は官製ハガキより高い84円です。
大判ハガキは文字を書くスペースが広いため、記載する文字やイラスト、写真などを大きくまたたくさん表示することができます。
また他のハガキより大きく、官製ハガキサイズの郵便物に紛れても目立ちやすいため、商用のダイレクトメールにはぴったりです。封書と違いそのままで内容が目に入りやすいので、情報を確実に届けたい場面では特に役立つでしょう。
結婚式や披露宴への招待状に使われるのが「往復ハガキ」です。往復ハガキは官製ハガキが2枚、横につながったハガキで、最初に送る宛先を書く部分が「往信部」、送られた人が返事として送るのが「返信部」と呼ばれます。
サイズは148mm・200mmと、官製ハガキの2倍。郵便料金も63円の2回分とおなじ126円です。
往復ハガキが届くと、受取人は差出人の「必ず返信してほしい」という意図を感じます。披露宴の参加の返信であれば、宛先はすでに記載されているのが通常なので、「参加する・参加しない」に丸をつけて返信部を切り離せばあとはポストに投函するだけと簡単です。
ポストカードは官製、私製の区別なく、相手に送るためにはハガキとして定められたルールに則って作成する必要があります。特にポストカードを自分で作る場合は、書き方や紙の材質にも配慮しなくてはなりません。
ここでは、ポストカードを自作する場合に、押さえておきたいポイントについて解説します。
ポストカードの最も安い郵便料金63円で送るには、次のサイズ内に納める必要があります。
長辺が140mm〜154mmであり、かつ短辺が90mm〜107mmの範囲内
重さが2〜6gの範囲内
特に重さでいうと、最軽量の2gを最小サイズポストカードで満たすためには、「紙厚135kg」以上が必須です。最重量の6gとなると「紙厚315kg」が使用できるので、かなり幅広い紙厚から選ぶことができます。
ここでいう「紙厚〇〇kg」が示すのは、紙の厚みです。同じ厚さの原紙(カットされていない状態の紙)を1,000枚重ねたときの重さを表しているため、数字が大きいほどその紙は厚い紙であることを示しています。
ポストカードの宛名面には、いくつか守らねばならないルールがあります。例えば縦書き、横書き問わずハガキの上部に「郵便はがき」または「POSTCARD」と明記しなければ、郵便料金としてハガキの料金が適用されません。
ここからはこの他の宛名面のルールを2つ、解説します。
裏面に書ききれなかった、または裏面に書けなかったメッセージは、宛名面に書くことができます。ただし、郵便物として重要な「宛名」がわからなくなることを防ぐため、文章を書けるのは次の通り、宛名面全体の中でも限られた2分の1のスペースです。
縦書きの場合:下から2分の1まで
横書きの場合:左から2分の1まで(右半分は切手枠と宛名が入る)
宛名以外の「広告」も同様、上記スペース内に収めなくてはなりません。また宛名とメッセージ・広告がしっかり分けられている必要もあります。分けるためにおすすめなのは、区切りの「線」を引いておくことです。これなら宛名が見分けづらくなることはありません。
特に自作のポストカードで注意したいのが、切手枠の位置と大きさです。切手枠はサイズや形に制限はありませんが、位置については次の通り配置できる範囲が決まっています。
縦書きの場合:左上の縦70mm・横35mmの範囲内
横書きの場合:右上の縦35mm・横70mmの範囲内
通常切手は四角形ですが、中にはハートや金魚の形である場合もあります。どれも「貼り付けたときに上記の範囲からはみ出してしまわないよう注意しましょう。
カラフルなポストカードを自作するなら、ベースとなる紙の色を変えれば簡単です。ただ、ポストカードの紙の色によっては、「郵便はがき」「POSTCARD」という記載や、宛名が見えづらくなる可能性があります。
そのためポストカードには、「紙は白または淡い色を使う」のが望ましいとされています。
ただ、濃い色の紙が使えないわけではありません。「郵便はがき」などの記載は濃い色でも目立つ「白文字」で記載し、宛名も正しく読み取れるよう白いラベルシールに書けばハガキとして送ることができます。
ポストカードで、もう一つ気になる「大きさ」といえば、印刷や写真の画素の細かさを表す「ピクセルサイズ(画素数)」です。ピクセルサイズは、数値が大きいほど画素が細かく、全体が精密に表現できます。美しいポストカードにするならピクセルサイズも大きい方がいいはずですが、実際はどれくらいが適正なのでしょうか。
ここでは、ポストカードとピクセルサイズに関連について解説します。
ピクセルサイズは「ppi(=pixel per inch)」で表されますが、これは「1インチあたりの画素数」を示しています。印刷するときの一般的な解像度は、おおむね300〜350ppiが目安とされていますが、線画が中心の場合は600ppiがおすすめです。
ポストカードに印刷するのが一般的なカラー画像なら、350ppi程度の解像度でも十分美しいといえます。さらに解像度を上げると確かに仕上がりはきれいになりますが、その分データ量も増え、修正や描き足しといった作業処理に時間がかかるようになってしまうのでおすすめできません。
解像度が2倍になれば、データ量は4倍。解像度は仕上がりのクオリティと、保存のためのハードドライブ容量の両面から適切なレベルを計る必要があるでしょう。