同人誌を作る場合の紙の種類は?製本方法は?
同人誌を作る際には、「本文の用紙はどれにしよう?」「表紙の用紙はどれにしよう?」など、悩んでしまうものです。仕様によって選ぶ紙の種類も違ってきますし、製本方法も考えなければいけません。ここでは、そんな悩みに一挙にお答えします。
同人誌を作る際には、「本文の用紙はどれにしよう?」「表紙の用紙はどれにしよう?」など、悩んでしまうものです。仕様によって選ぶ紙の種類も違ってきますし、製本方法も考えなければいけません。ここでは、そんな悩みに一挙にお答えします。
1.上質紙
化学パルプ配合率100%で、ざらついた質感の紙です。光沢やツヤはありませんが、表面に加工を施していないので、鉛筆でも書き込みが可能です。一般的なコピー用紙で、同人誌でもよく見られる用紙です。比較的、目に優しいですが、4色印刷には不向きです。黒一色の漫画や小説にはお勧めの用紙ですよ。
厚さは、70kg、90kg、110kgがよく使われます。70kgが一般的なコピー用紙と同じ厚さで、110kgになるとかなりしっかりとした印象になります。
2.コート紙
表面がツルツルしていて、ペタッとした触り心地です。特殊な加工を施しているので、写真など色鮮やかに印刷をすることができます。写真やイラストが多い同人誌の場合は、この用紙を選ぶと良いでしょう。逆に文字が中心となる小説や漫画には不向きです。印刷がテカテカして、読みにくくなります。
90kg、110kgがよく使われます。90kgはコピー用紙よりも少し薄い厚さで、110kgは1万円札ぐらいの厚さになります。
3.マットコート紙
つや消しが施されているため、光沢がなく、表面はサラッとした質感です。落ち着いた雰囲気を出すことができます。この用紙も目が疲れにくく、攻略本や設定資料にはオススメです。また、写真やイラストを文字で説明する場合には、この用紙を選択するのが良いでしょう。
70kg、90kg、100kgが良く使われる厚さです。上質紙よりも若干薄く、90kgの厚さは1万円札ぐらいになります。
紙の厚さは、本のページ数によっても変わってきます。本のページ数が少ない場合には、用紙は厚めの方が良いですし、ページ数が多い場合には紙の厚さは薄くした方が良いでしょう。
表紙には、上質紙、コート紙、マットコート紙がよく使われます。また、しっかりした印象で、写真を色鮮やかに表現したい場合には、アートポスト紙が良いでしょう。コート紙よりも厚みのある用紙です。
マットコート紙よりも厚みのあるマットポスト紙も色がややくすんで表現されるので、落ち着いた風合いを出すことができます。また、反射が少ないので見る人の目に留まりやすいですよ。
同人誌で一般的に使用される製本方法は、「中綴じ」と「無線綴じ」です。印刷物のページ数や見栄え、予算など重視したいポイントにそった製本方法を選びましょう。
「中綴じ」とは、本を開いた状態で何枚もページを重ねていき、ホッチキス等で綴じる方法のことです。雑誌やパンフレットによく使われている製本方法です。
少ないページでもまとまりがよく、本をノド部分まで開くことができるので、イラストを紙面いっぱいに配置することができます。ただし、4の倍数でページ数を考える必要があり、ページ数が多いものは綴じることができません。
「無線綴じ」とは、背の部分に特殊な糊を塗布し、表紙に貼り付ける製本方法のことです。文庫本や電話帳に使用されています。「中綴じ」よりも強度が高く、ページ数に制約はないので、分厚い本も作成可能です。
一般的にページ数が多い本は、無線綴じが選ばれる傾向にあります。逆に、ページ数が少ない本には向きません。また、糊付けにされているため、見開きが見にくいというデメリットがあります。
同人誌によく使われる用紙は、上質紙、コート紙、マットコート紙です。どんな紙かわからない場合には、印刷会社から見本を取り寄せるのも良いでしょう。イメージがわきやすくなります。また、本のページ数が少ない場合には、「中綴じ」、ページ数が多い場合には、「無線綴じ」の製本方法を選びましょう。