キャッチコピーに数字を効果的に取り入れる方法
「たった1分で出来る」「60日でガラッと変わる」このように、世の中には数字の入ったキャッチコピーが溢れています。キャッチコピーに限らず、書籍タイトル、広告、チラシ、様々な媒体の中に頻繁に登場する「数字」。ただし、この方法は取り入れるに当たっていくつか気をつけるポイントがあります。そこで本記事では、キャッチコピーの中に効果的に数字を取り入れるために、抑えておくべきポイントをまとめてみました。
「たった1分で出来る」「60日でガラッと変わる」このように、世の中には数字の入ったキャッチコピーが溢れています。キャッチコピーに限らず、書籍タイトル、広告、チラシ、様々な媒体の中に頻繁に登場する「数字」。ただし、この方法は取り入れるに当たっていくつか気をつけるポイントがあります。そこで本記事では、キャッチコピーの中に効果的に数字を取り入れるために、抑えておくべきポイントをまとめてみました。
キャッチコピーに数字を用いることの一番のメリットは、説明が「具体的」になることです。数字を使うことにより、読み手や消費者は、その商品やサービスがどれほどの評価や性能なのかを、客観的な指標を持ってとらえることができます。例えば、「商品の満足度とリピーター率が高いこと」を上手く伝えるキャッチコピーを考えてみましょう。まず、「ご利用いただいた多くのお客様が満足し、リピーターになってくださっています!」というコピーはどうでしょうか。正直、あまり気持ちが惹かれなかったのではないでしょうか。というのも、このような抽象的な表現では、読み手はその商品の評価を具体的に想像することができません。下手をすれば、何やらうさんくさいとすら思われてしまうでしょう。次に、「ご利用いただいたお客様の93%が満足し、87%の方がリピートしてくださっています!」に変えてみるとどうでしょう。同じ商品を紹介しているにも関わらず、こちらの表現の方が興味を持ったことでしょう。これは、数字を使ったことにより、表現が具体的になったため、最初の例と比べグッと信憑性が増したからです。このように、数字を使う際はあやふやで抽象的な表現を極力控え、できれば端数まで記載することで、その効果がより発揮できるでしょう。
具体的な数字を用いることは基本中の基本ですが、その数字に根拠があることも同じぐらい重要です。商品やサービス紹介の際に具体的な数字を記載しようとも、もし、その数字にまったく根拠が無いのであれば、企業の信用は大きく失墜することでしょう。そのため、多くの企業は数字の入ったキャッチコピーを使用する際、その数字の根拠となる説明文も併せて記載しています。身近な例でいえば、企業のCMやチラシなどの新商品説明において「〜で世界初」「業界No.1」というような書き方は頻繁に使われます。そして、そうした広告には、ほとんどの場合、枠内の隅などに小さな文字でその根拠が示されています。このように、もしキャッチコピーに数字を使うのであれば、その数字の根拠となるデータや集計方法を併記しておくことが得策でしょう。また、他の方法でいえば、イナバ物置の「100人乗っても大丈夫」のように「ビジュアルを使い一瞬にして説得させる」という方法もあります。会社の従業員が自社の物置の上に100人乗っている写真は、どんな説明文よりも説得力がある、というわけです。
具体的な数字を根拠を持って提示する。これが数字を使ったキャッチコピーの大前提です。しかし、実はこれだけではまだ不十分。最後に「読み手にとって身近な数字に置き換える」という工夫が必要です。新幹線を例に出してみましょう。仮に、時速1000kmで走る新幹線が完成したとします。この新幹線にキャッチコピーをつける際にやってはいけないのが、「読み手が理解できない専門用語(数字)の羅列」です。「車輪部分には◯◯社製の金属を使用、」「◯◯部分は従来比で3倍軽量化」などと言われても、乗客にとっては「だから何?」となり、いくら数字を並べられてもそのスゴサは伝わりません。であれば、「2時間かかっていた大阪へ、1時間で行けるようになりました」という表現にした方が、その性能の良さをダイレクトに届けることができるでしょう。特に専門職の中では共通言語となっているような単語は、いざその業界の外に出てみると全く通じないケースが多々あります。ターゲットは誰で、その人が普段どういった言葉を使っているのか、を想像する必要があるのです。10年以上前に大ヒットしたアップル社のipodのキャッチコピー「ポケットに1000曲を」は消費者がその性能の高さを一瞬で理解できる、優れた一例です。
数字はキャッチコピーに「具体性」をもたらします。それにより、読み手や消費者はその商品やサービスに対しての評価ができ、信頼を持つことができるのです。できれば端数まで記載し、具体的な表現になるよう心がけましょう。また、数字を使用する際には、その数字の「根拠」となるものを併記することが得策です。これにより、その数字の効果をより一層補強できるでしょう。そして、最後に読み手の「身近な数字」に置き換えましょう。専門用語の羅列はご法度です。具体的で、根拠のある、身近な数字。この3つのポイントを抑えておけば、数字を効果的に使ったキャッチコピーが作れることでしょう。