封筒デザインのためのベーシックポイント
封筒は名刺と同様、企業の顔です。通常の連絡だけでなく、イベントの案内、カタログや企業案内の送付、請求書や納品書などの事務処理での利用など、活用範囲は大変広いので、まずは、年間どの程度の利用があるのか、用途別に使用数などを想定して、製作する封筒の種類、数量を決めてください。
封筒は名刺と同様、企業の顔です。通常の連絡だけでなく、イベントの案内、カタログや企業案内の送付、請求書や納品書などの事務処理での利用など、活用範囲は大変広いので、まずは、年間どの程度の利用があるのか、用途別に使用数などを想定して、製作する封筒の種類、数量を決めてください。
中でも定番に利用されるのが、A4の用紙を3つ折りにして封入することができる、縦型の和封筒である長形3号、横型の洋長3号です。
長形3号よりひとまわり小さい、長形4号もよく使われます。一種類だけですましたいのであれば、長形3号を選択することをお薦めします。
汎用的に利用される封筒は、あまり広告色の強いデザインは避けたほうが賢明です。色も白がスマートです。文字色は墨(黒)で印刷するのがオーソドックスなアプローチですが、ちょっとしたワンポイントデザイン(カラー)を加えることで、おしゃれなイメージを訴求できます。
印刷通販のサイトには、封筒用のテンプレートが用意されていますので、定番封筒のデザインであれば、お好みのデザインが見つかると思います。
封筒に入れる情報も、会社名、ロゴマーク、住所、電話番号が基本です。紙は白(ケント)が基本です。個人情報の漏洩などが予測される場合は、中身が透けない白を選んでください。
企業のアイデンティティーをより、強調したい場合には、印刷デザインや紙色、紙質などに変化を加えます。
カラー封筒は、上品な淡い色で親近感を与える色彩がよく使われますが、企業のロゴマークが映える色や、コーポレートカラー、制服などの色に合わせ、お店やサービスにイメージが連想される色を使います。
濃色は、宛名書きが読みにくくなるので、あまりお薦めではありませんが、請求書や納品書など受取人に、確実に開封してもらいたい時に利用します。年金に関する文書の通知には、濃いブルーが使われており、窓空き封筒で宛名も読みやすくなっています。
さらに、封筒の紙質で特徴をつけることもできます。自然食品や環境対応を強調したい企業は、未晒し(みざらし)のクラフト紙などでアピールします。伝統を重んじる企業は和紙を利用して、風格を表現します。
ブランドショップや宝石店などは、上質の紙を使ってラグジュアリー感を演出します。逆にティーン向けのファッションや雑貨ショップは、キャラクターをデザインに入れ込んで、かわいらしさを演出します。
会社の周年事業や、総会、得意先招待のイベントの案内状は、ある程度、格式、しきたりを踏まえる必要があります。多くの場合、日本では白を基調とした封筒が利用されます。サイズもハガキサイズで、中には厚紙の1枚物、あるいは2つ折りの挨拶状が入っています。
最近は、その傾向に変化が見られます。長形3号の封筒に、A4の紙で印刷された案内状、招待状などが増えています。
これは、A判用紙がビジネス社会に浸透してきたことと、コスト面からの判断だと思いますが、ハガキサイズの封筒に比べると、少し違和感を覚える人もいると思います。
DMやパンフレット送付のための封筒は、今までの説明とはちょっと異なります。A4用紙を折りたたんで送付する場合は、長形3号や洋形3号の封筒が使われます。
洋形3号は、開封部が広く、封入も取り出しやすさにも優れています。パンフレットなどを封入する場合には、A4がそのまま入る、角2の封筒が使われます。
DMは中身に興味を持ってもらい、開封してもらうのも封筒の役目ですから、目立つことも大事です。開封部分のベロの部分をベタ印刷する頭ベタ印刷や、窓空き封筒では、全面を印刷処理することもあります。また、ロゴマーク等の金・銀色印刷や、箔押しでアイキャッチを獲得する方法もあります。
A4のカタログやパンフレット、DM、請求書などの通知書を送付する場合に利用しやすいのが角2の封筒です。印刷可能領域も広いので、デザインの可能性も少なくありません。ただし、窓空きの位置や、紙質などにはいくつか取り決めがあるので、日本郵便のガイドラインを確認するか、郵便局へ相談してください。