名刺をオンデマンド印刷するメリットとは?デメリットも合わせて解説

オンデマンド印刷とは、デジタルの印刷機を使用する印刷物のカテゴリの1つです。語源は「On Demand」で、必要な「物」や「時」、「量」だけという意味があります。

画質があまり高くない印刷ではあるものの、少部数かつ短い納期であればコストを抑えられる点が特徴です。ただし、大部数となると後述するオフセット印刷のほうが安価になるため、状況によって使い分けるべきでしょう。

また昨今では印刷機の進化によって、オフセット印刷に近い表現ができるオンデマンド印刷も登場しています。ネット通販などでは「短納期で安い＝オンデマンド名刺」を1つのカテゴリーとして設ける印刷会社もあるほどです。

オンデマンド印刷で名刺を作るメリットには「短期間での納品が可能」、「必要な枚数だけを注文できる」、「少ない枚数でも安価で購入可能」といった点が挙げられます。オンデマンド印刷で名刺を作るメリットを理解すれば、用途や条件によって使い分けができるのです。ここでは、オンデマンド印刷で名刺を作る4つのメリットについて見ていきましょう。

1.短期間での納品が可能

オンデマンド印刷で名刺を作ると、「短期間での納品が可能」です。オンデマンド印刷に用いられるトナーは速乾性が高く、その分納期を短くできます。

枚数や印刷会社によっては発注の翌日に納品される場合もあり、「名刺の在庫がなくなりそうですぐに発注したい」といったケースにはオンデマンド印刷がおすすめです。

2.必要な枚数だけを注文できる

オンデマンド印刷では「必要な枚数」だけの名刺を注文できます。今すぐ利用したい枚数分だけを注文できれば、名刺を余らせることもなく無駄にすることもありません。

1枚から注文できる印刷会社もあるため、「まずは1枚だけ試し刷りを行って仕上がりを確認したい」といった要望にもオンデマンド印刷ならば対応できるでしょう。

3.少ない枚数でも安価で購入可能

オンデマンド印刷は製版の工程を必要としないため、少ない枚数でも安価に印刷できます。普段あまり名刺を必要としないスタッフの分を印刷する際も、調達が容易な点は嬉しい特徴といえるでしょう。

また、名刺の記載内容が近いうちに変更となる予定がある場合にも、一時的な補充としてオンデマンド印刷による名刺作成をおすすめします。

4.選択できる用紙が多い

選択できる用紙が多い点も、オンデマンド印刷で名刺を作るメリットです。オンデマンド印刷ではさまざまな用紙に印刷ができ、用途に応じた用紙を選択できます。オンデマンド印刷でよく利用される用紙は次のとおりです。

・フォト光沢紙

光沢感があるため、写真やイラストなどの多い名刺におすすめです。

・半光沢紙

半光沢紙はフォト光沢紙に比べて反射が弱いため、文字の多い名刺に合うでしょう。

・厚手マット紙

厚手マット紙は落ち着いた仕上がりを得られます。企業の名刺におすすめです。

オンデマンド印刷で名刺を作るデメリットには「色合いが安定しにくい」、「枚数が多いとコストアップする」、「細かなデザインには不向き」などが挙げられます。メリットだけではなくデメリットも理解することで、用途に応じた印刷方法を選べるでしょう。

1.色合いが安定しにくい

オンデマンド印刷は、その機構上「広範囲にベタが出る」、「ムラが出る」、「マット調に仕上がる」など色合いに関する影響を受けやすいものです。

天気や印刷機の調子によっても色味が変わる場合があり、コーポレートカラーなど色合いにこだわって印刷したい場合にはオフセット印刷をおすすめします。

2.枚数が多いとコストアップする

作る名刺の枚数が多い場合、オンデマンド印刷ではかえってコストアップする可能性が高いです。印刷機の特性上、大部数の場合はオフセット印刷のほうが単価を安くおさえられるでしょう。

どの枚数から割高になるかは印刷会社によっても異なるため、事前に見積りを取得するなどして調べてみてください。

3.細かなデザインには不向き

オンデマンド印刷は細かなデザインの印刷には不向きです。小さな文字や羅線が太くなりやすく、さらに粒子感が目立つ場合があります。前述したとおり、昨今はオンデマンド印刷の品質が向上してはいるものの、やはりオフセット印刷にはおよびません。精密なデザインの印刷を求めるのであれば、オフセット印刷を検討してみてください。