車や窓に使うシールやステッカーの日焼け、劣化を防ぐには?
屋外で利用するシールやステッカーは、過酷な環境条件にさらされます。そのため、どうしても屋内で利用するシールやステッカーより劣化の進度は早まります。ただ、素材やフィルムを工夫することで長持ちをさせることは可能です。今回は、屋外で利用されるシール、ステッカーの劣化を防ぐための、手段や方法について解説します。
屋外で利用するシールやステッカーは、過酷な環境条件にさらされます。そのため、どうしても屋内で利用するシールやステッカーより劣化の進度は早まります。ただ、素材やフィルムを工夫することで長持ちをさせることは可能です。今回は、屋外で利用されるシール、ステッカーの劣化を防ぐための、手段や方法について解説します。
屋外で利用するシールやステッカーは、過酷な環境条件にさらされます。主なものに、直射日光、紫外線、雨、風などが、影響を与えます。それ故、シールやステッカーを屋外で利用する場合は、使用する基材、インキをこれらの環境に対応するもので揃える必要があります。
インキには耐光性のインキを使用します。普通のインキでは、真夏の強い陽射しにさらされた場合は、1〜2週間で変色してしまいますが、耐光性インキを使用することで、ある程度保護することができます。
ただ、色彩的にはイエローが強くなるので、全体がくすむ傾向があります。色味が大事な原稿の場合は注意しましょう。
素材には耐水性の紙やフイルムを使用します。通常の上質紙では、雨がふるとシワが寄り、破ける恐れがあります。
石油由来の合成紙を使用することで、耐久性を高めることができます。しかし、自然の力は強いので、完璧とは言えません。印刷会社やシール専門に相談して、最強のシール、ステッカーを制作しましょう。
今回は、屋外で利用されるシール、ステッカーの劣化を防ぐための、手段について解説します。
よくタクシーやオートバイに利用されているのが、カッティングシートです。あらかじめ着色してあるカッティングシートを、文字やマークの形に切り抜いて使用します。
カッティングシートは、塩ビなどを使用し、耐候性、耐水性、耐薬品性などの機能を持った素材を利用しているので、長期間利用される用途に適しており、タクシーやオートバイなどの装飾にもよく利用されています。マグネットステッカーなども同様の用途に利用されます。
ここまでは専門の業者に委託する時の話ですが、必ずしも市販や、配布のシール、ステッカーが耐光性、耐水性を配慮しているとは限りません。では消費者サイド、使用者サイドとしてはどんな手段が考えられるのでしょうか?
実は、カッティングシートは自作できます。ホームセンターで販売されているカッティングシートを、マスキングテープやカッター、デザインナイフを利用して切り抜きます。
仕上げに透明カッティングシートを上からかぶせれば、耐光性、耐水性、耐薬品性のあるカッティングシートが完成します。より、綺麗に作成する場合は、パソコンにプロッター(カッティングマシーン)を接続して制作します。
プロッターは30000円程度で販売されているので、大量に制作する時には、購入すると便利です。手作りの場合は、プリンターを利用して、切り抜きのためのお手本を印刷して、切り抜くと綺麗に仕上がります。
単色ではなく、カラーで作成したい時には、パソコン用に市販されているシール、ステッカー台紙を使って、シール、ステッカーを作ることができます。屋外でも使えるラベル台紙を利用すれば、耐光性、耐水性のある強粘着タイプのシール、ステッカーを作成できます。
台紙を透明保護ラベルとセットで利用すれば対候面でも万全です。白バックだけでなく、光沢フイルム、つや消しフイルム、下地が透けないもの、粗面に貼れるタイプ、UVカット保護カバー付きなどの選択肢があります。
プリンターを使う場合は、染料インキより、光に強い顔料インキがおすすめです。染料インキより、耐光性を増すことができます。ただ、市販のプリンターでは、顔料インキタイプのプリンターは少数派です。
自分で印刷会社に発注したり、自作したりする場合にはそれなりの準備ができますが、もらったシールやステッカーが、耐光性、耐水性で心配な場合は、どのように対処したら良いでしょう。
印刷インキが退色する最大の要因は紫外線です。この紫外線からシールやステッカーを守るためには、「UVカット透明フイルム」を利用することができます。
UVカット透明フイルムは、写真などの日焼けや色あせ防止効果を持ちます。シート状になっているので、平面的な対象物であれば、裏紙を剥がして、貼り付ければ、紫外線から保護できます。
紫外線からインクジェットで出力した印刷物を守るためのUV防止スプレーもあります。使用に際しては、目立たないところで、チェックする必要があります。
車や家の壁など、擦り傷や引っかき傷から守るための保護シートもあります。透明なポリウレタン機材を使い、傘やテントなどの簡易補修にも役に立ちます。
また、あまりおすすめしませんが、シールをラミネートフイルムで挟み込んで、水や汚れからシール、ステッカーを守ることもできます。ただ、重くなることと、接着力の点で課題があります。
印刷インキは残念ながら、長期間直射日光にさらされると、退色は避けられません。また、思いもよらない利用条件に遭遇することもあります。本当に大事なものは、冷暗な場所に保管するなり、レプリカを作るなどの対策が必要です。