挨拶状は封筒への入れ方で印象が変わる!タイプごとの入れ方とポイント
挨拶状の意図は、封筒や封筒への入れ方にも現れているといわれます。それは入れ方ひとつでも相手が挨拶状を読みやすくなり、気遣いを感じるためです。このコラムでは、相手に喜ばれる挨拶状の封筒ごとに適した入れ方について、挨拶状のタイプ別に解説します。
挨拶状の意図は、封筒や封筒への入れ方にも現れているといわれます。それは入れ方ひとつでも相手が挨拶状を読みやすくなり、気遣いを感じるためです。このコラムでは、相手に喜ばれる挨拶状の封筒ごとに適した入れ方について、挨拶状のタイプ別に解説します。
目次
ビジネスで書類を送るために使う封筒は、入れ方にもマナーがあります。書類の向きに合わせて入れるのが基本で、縦に読む書類は縦型の封筒に、横に読む書類は横型の封筒に入れるのがマナーです。
しかし状況によっては、横読みの書類を縦型の封筒に入れなくてはならないこともあり得ます。それはマナー違反なのでしょうか。ここでは、上記のようなマナーの基本とは別に、挨拶状を封筒に入れる際の望ましい入れ方について解説します。
現在はパソコンで印字した横読みの書類が多く、長辺にのりしろがある横型の洋封筒は、一般的にハガキサイズの招待状や案内状といったカードに用いられます。
封筒への入れ方で注意すべきなのは、入れる書類にふさわしい封筒を選ぶことです。特に社外の取引先へ送る各種の挨拶状は、さまざまな意味で礼儀を尽くす姿勢が問われます。送付する封筒の種類や入れ方もその1つです。
封筒への入れ方のマナーとは、入れる書類によって封筒を選び、封筒の形状ごとの基本マナーに沿って入れ方を変えることだといえます。
現代は古来の和の文化と、比較的新しい洋の文化とが混在しています。送る相手によってふさわしいとされるマナーは和風と洋風とに分かれていることが多いでしょう。つまり誰にとっても正しいという絶対的なマナーはないといえます。
とはいえ、入れる書類や封筒の形状や種類によって、開きやすくて読みやすいように配慮することはマナーとして重要です。どのような入れ方がふさわしいかを都度考えることくらいは、最低限のマナーとして心がけましょう。
書類の入れ方は封筒の形状別に入れ方も使い分けるのがマナーです。ここでは縦型の和封筒と横型の洋封筒について、それぞれ一般的なマナーとされている書類の入れ方を解説します。
入れる書類にとってふさわしい封筒かどうかも、マナーの上では重要です。どのような書類をどういった封筒に入れるとよいのか、書類の折りたたみ方や入れ方のマナーと合わせて詳しく見てみましょう。
和封筒とは、縦長で上部の短辺がのりしろになっている封筒をいいます。挨拶状を送るときによく使われるのは、封筒の内側に色付きの内紙が貼られた二重封筒です。二重封筒は相手により丁寧な印象を与えるため、特に儀礼的な書類の送付に適しています。
和封筒の中に入れる挨拶状は、基本マナーに沿うと縦書きのものがふさわしいといえます。文書も頭語に始まり、時候の挨拶、本文、結びの挨拶と結語、送付日付と送り主名までをしたためる、形式に則った丁寧なものです。
書類は縦長に見て、上下を折り返して三つ折りにします。難しい場合は四つ折りでもかまいませんが、読みやすさを考えると折れ目の少ない三つ折りが望ましいでしょう。
洋封筒は横長に使うため、のりしろのある長辺が上部にくる封筒です。サイズによっては、ちょうど和封筒を横にしたくらいのものもあります。基本マナーに従えば、横読みの書類に使うとよく、近年多いパソコンなどで作られた横書きの挨拶状に適した封筒です。
横書きの挨拶状は縦書きと形式がやや異なるものの、礼儀を欠くことはありません。ただし、封筒に入れるための折り方には注意が必要です。
和封筒に近い横長の洋封筒であれば、縦書きの書類と同様に三つ折りで入れることができますが、正方形に近い洋封筒を使う場合は、書類を縦長に見てまず下から上へ二つ折りにし、次に右から左へ二つ折りにする十字折りにします。
とはいえ、一般的に儀礼的な挨拶状を十字折りで送ることはあまりありません。和封筒か、和封筒と長短辺が近い比率の洋封筒を使うようにしましょう。
最近は、ビジネスにおいても結婚式の招待状などに使われる上質な素材を使ったカード形式の挨拶状が増えてきました。カード型にはカード型の封筒への入れ方や折り方があります。この場合は、カードの形状に合わせて正方形に近い洋封筒を使うのが一般的です。
しかしカードにも種類があるため、ここでは1枚だけの単カードから、四つ折りカードまでの折り方と封筒への入れ方について解説します。
単カードは、縦長に縦書きで書かれるのが一般的です。封筒の基本マナーに従うと、カードが縦書きであるため、封筒の宛名や送り主名も縦に書いて使うのがふさわしいといえます。封筒には、宛名書きと文面が上下同じ向きになるように入れましょう。
カードの文面を宛名面に向けるか裏面に向けるかは、特に共通したマナーがないようです。
二つ折り以上の折り方になると、カードを折る向きが問題です。一般的に「文面を内側(取り出してすぐに見えないよう)にする」のがマナーとされ、綺麗に折り込むための筋入れは、文面の裏側からプレスします。
結婚式の招待状のような慶事のカードを送る場合、折った部分が封筒の底になるように入れますが、ビジネスでは折った部分が封筒の上になるように入れるのが一般的なのです。
カードのほかに同封するものがある場合は、カードに挟むのも、折ったカードと重ねるのも、マナー違反にはあたりません。
三つ折りのカードは、開いて見たときの右が文頭で、左が文末です。そのため、折るときには左面を先に折り、つづいて右面を折って重ね合わせます。筋入れは二つ折りと同様、文書の裏面からのプレスです。
封筒には文書の上下が合うように入れます。向きは開封後に取りやすいよう、向かって左のカードが重なる方を封筒の底に合わせることが多いようです。
四つ折りカードは広げると4面となるものです。カードの右端と左端を内側に向けて折り込み、次に再度内側に折り込みます。広げるときには左右に2回広げる「観音開き」の要領です。厚い上質紙が4枚重なる折り込み方であるため、かなり厚みがあります。
四つ折りカードを封筒に入れるときは、自然に開いてしまわないようにしっかり折り目をつけ、向かって左の開くほうを封筒の底に合わせましょう。