広告媒体としてのうちわ
夏の花火大会や商店街などのイベント、展示会、コンサートなど、人が集まる催し物では、うちわが広告物として活用されます。うちわを活用した広告のメリットは告知機能に加えて、「実用性」がともなっている点です。
暑い夏、太陽の照りつける屋外であれば、誰もが暑さをしのぎたいと思うのは、自然の欲求です。そんな時、うちわの配布があれば、多くの人が欲しいと思うのは当然です。広告を目的としたものであっても、受け取っていただく確率はかなり高くなります。
大勢の人がうちわを持つことで、ことのほか目立ちますので、アイドルコンサートやスポーツイベントなどでは応援グッズとして利用され、うちわを持つ人だけでなく、周りの人からも認知してもらえます。
ある調査によれば、うちわが配布されていたら、6割近い人が受け取ると答え、半分以上の人が1年以上保管すると答えています。拡散性と持続性を併せ持った広告メディアに位置付けられます。
うちわ広告のデメリット
うちわ広告は、チラシやパンフレットに比べると、情報量が限られます。最近では、情報量の多い2連、3連のうちわもあるようですが、その分、価格的に効果になる可能性が高くなります。
また、配布に際しては、かさばることと、配布のための人員が必要であることなどがネックになる場合もあります。
価格面では、チラシやパンフレットの価格がだいぶ安くなってきているので、あまり比較にはなりませんが、柄のついた本格的なものではなく、簡易な、真ん丸で指を入れる穴のあるうちわもあります。
本格的なうちわとしては、日本の9割のシェアを持つ「丸亀うちわ」や、「京うちわ」など、店頭配布から、お得意様への中元用途にも使える本格的なうちわもあります。また、雨などにも強い、新素材も開発されています。
うちわのデザイン
以前は、ありものの絵柄に商店や企業名を名入れするタイプが中心でしたが、最近は、オフセット印刷やデジタルで制作できるので、写真の掲載や、グラフィック的な表現もできるようになり、レストランなどのシズル感のある表現もできるようになりました。
印刷通販などでは、数種類の基本の形とテンプレートが用意されているので、原稿さえしっかりしていれば、納期もそれほどかかりません。表裏別々の原稿を利用することもできるので、情報量も以前よりは向上しています。
デジタル印刷が普及してきたことで、商店街やイベントで利用する場合、共通の絵柄に加えて、店舗別の名入れを入れて使うことも、容易になってきました。ただ、全体のイメージを壊さず、バラバラにならないようデザインポリシーをしっかり決めておく必要があります。
まとめ
サマーシーズンにぴったりのうちわ広告。電力を使わないので、ある意味エコなメディアです。
イベント会場のマップや、イベントスケジュールなどを掲載すれば、ちょっとした情報メディアになります。クーポンや、スタンプラリーの台紙として利用すれば、イベントを盛り上げます。