使い分けよう!漢字とひらがなとカタカナで変わってくる印象
外国人が日本語を学ぶときに一番困惑するの漢字とひらがなとカタカナの使い分けです。難しい理由は同じ言葉でも漢字とひらがなとカタカナで書いたときに持つそれぞれの言葉に含まれるメッセージが微妙に変わってくることにあります。 「体、カラダ、からだ」全て同じ言葉なのでどの表記を使っても問題ないのですが、これらを使い分けることで受け手の感じ方が変えることができます。あなたは意識して使い分けしていますか?
外国人が日本語を学ぶときに一番困惑するの漢字とひらがなとカタカナの使い分けです。難しい理由は同じ言葉でも漢字とひらがなとカタカナで書いたときに持つそれぞれの言葉に含まれるメッセージが微妙に変わってくることにあります。 「体、カラダ、からだ」全て同じ言葉なのでどの表記を使っても問題ないのですが、これらを使い分けることで受け手の感じ方が変えることができます。あなたは意識して使い分けしていますか?
漢字の持つイメージ
堅くて真面目な印象を読み手に与えます。誠実さがあり漢字で書かれているとそれだけで「信用できる」文章や単語に見えてきます。漢字で表現できる誰でも知っている単語はできるだけ漢字を使うことが重要です。
漢字を使えるのに漢字を使わないのは、その単語に意味を持たせたいときだけに限らなければ文章が幼稚に見えたり、信用出来ないものという印象を与えかねません。チラシを作るときはまず漢字を使うところから始めてみましょう。
ひらがなが持つイメージ
ひらがなは読みやすく、親しみを感じることができます。情報を伝えたい側と受け取る側の距離感を縮めることができるのがひらがなの特徴です。ひらがなには「子どもでも読める」という印象があり、読み手が構えることなく読むことができるためです。
ただし多用し過ぎると文章や単語が軽いものになってしまいます。ひらがなばかりの文章は書き手の信用を下げることになります。特に知的なイメージを与えたいときにひらがなを多用しないようにする必要があります。「こんな単語の漢字も知らないのか?」と思われる可能性があるからです。
カタカナが持つイメージ
どうしてもカタカナ表記しかできないものがあります。外来語がその代表的なものになります。外国の地名や、外国の製品名などは最初からカタカナ表記です。それとは別に漢字やひらがな表記のものをカタカナに変えると文章に躍動感を出すことができます。
もうひとつ、カタカナ表記の単語に変えることでその言葉の持つニュアンスを軽くすることができます。借金とローンとでは意味は同じですが言葉の重みが変わってきます。消費者借金と消費者ローン、同じ意味なのに切実さを大きく変えることができます。
基本的に漢字で書ける単語は漢字で書くと伝えましたが、漢字を多用することにも弊害はあります。
まず何よりも「漢字が多いと読む気が起きない」という問題があります。漢字は知的で誠実なイメージがあるのと同様に「とっつきにくさ」も兼ね備えています。親しみを感じにくい文章は読み手をげんなりさせてしまいます。チラシにどんな素敵なことが書いてあっても読んでもらわなければ意味がないのです。
難しい漢字は読み手が誤解をする可能性もあります。書き手はあたり前に読めるだろうと思って使った漢字が相手は読むことができず、文章全体のニュアンスでその読めない単語部分を補おうとします。読めないからといって辞書を出して調べてくれる親切な読み手は存在しません。
読めないのですから、読みたくなくなりますよね。文章を読んでいて知らない漢字ばかりだといちいち集中力が途切れてしまって、読み手にしてみるとそこに何が書かれているかは重要ではなくなってしまうのです。
「これぐらいわかるはず」と思うような漢字はできるだけひらがなにしたほうが、文章全体に親しみも感じてもらえます。まずは漢字で書いてから怪しい漢字はすべてひらがなにしてみてください。
チラシは「どんな人が読んでもわかるもの、誤解をされないもの」でなくてはいけません。
「体・元気」「カラダ・ゲンキ」同じ言葉でもまったく印象が違いますね。漢字をカタカナに変えるだけでその言葉がキャッチコピーになることがあるほど、カタカナはデザイン性を含んでいます。あえてカタカナを使うことで読み手に「おや?」と感じてもらうことができます。
カタカナ表記はワンポイントで使うアクセサリのようなものだと思ってください。注目をしてもらいたい一点だけに使用することでその効果が大きくなります。
カタカナ表記ではないカタカナ語の使用はかなりの経験がないと非常に判断が難しくなります。上記の「ローンと借金」のような言葉の持つ重みの違いもあれば、「モチベーションとやる気」のような伝えたい内容の微妙なニュアンスの違いがあります。
ただし、共通するのは「カタカナは意図を持って使用する」ということです。効果の有無は別として、伝えたい内容を読み手がすんなり受け入れることができると判断したときにだけカタカナを使用するようにしましょう。
漢字とひらがなとカタカナの使い分けはとても難しいのですが、意識してコントロールすることができるようになれば、チラシや広告での表現の幅は広がっていきます。普段から世の中にある広告を「漢字とひらがなとカタカナの使い分け」という視点で見るトレーニングをしてください。
慣れてくると自分が使用する単語も漢字がいいのか、ひらがながいいのか、それともカタカナがいいのかが判断できるようになってきます。地味なトレーニングですが使い分けはマニュアル化できるものではなく経験が重要ですので、何度も繰り返し行うようにしてください。