印刷用データの作り方(後編)【ラクスル印刷講座 vol.2】

今回は印刷用講座vol.2「印刷用データの作り方」の後編です(前編はこちら)。テーマは「画像と色に関する注意点」です。美しい仕上がりを実現するために欠かせない「解像度」と「CMYKカラー」の2つの要素について詳しく解説いたします。

今回は印刷用講座vol.2「印刷用データの作り方」の後編です(前編はこちら)。テーマは「画像と色に関する注意点」です。美しい仕上がりを実現するために欠かせない「解像度」と「CMYKカラー」の2つの要素について詳しく解説いたします。
目次

「解像度」とは、画像の精細さを表す数値です。位はdpi(dots per inch)またはppi(pixel per inch)を用いますが、これは1インチの中に点がいくつあるかを示しています。
「高解像度」とは、このdpiが高いことを意味し、点が多く集まっているため、画像がより精細に見えます。

左の図をご覧ください。左の画像は 72dpi、右の画像は 350dpiで作成されています。一目見てお分かりになるように、低解像度では非常に目の粗い画像となります。
入稿データに低解像度の画像を使用すると、どんなに高性能な機材で処理しても、目が粗い状態のまま仕上がってしまいます。結果として、印刷の品質を大きく損なうことになります。

印刷物に適した解像度は一般的に350〜400dpiとなっております。ラクスルではお客様にご満足いただける品をご提供できるよう、データチェックをさせていただく際に、画像の解像度に関してもしっかりとチェックをしております。
そのため350dpi以下の画像が使用されているデータに関しては、高解像度での再入稿をお願いさせていただく場合がございます。

色は表現手法の違いで「CMYK」と「RGB」の2種類に分けられます。
①CMYKカラー
色の三原色+黒(Cyan/Magenta/Yellow/Black)を用いた表現手法。
インクを混ぜて色を表現するため、紙媒体で使われます。CMYKカラーは、RGBカラーに比べて色の表現できる範囲が狭い、という特性があります。
②RGBカラー
光の三原色(Red, Green, Blue)を用いた表現手法。
モニターやスマートフォン画面など、発光するもので色を表現する際に使われます。

入稿用データを作成する上で最も重要なのは、紙媒体の制作では CMYKカラーを使用するという点です。
C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色のインクを掛け合わせて、さまざまな色を表現します。
たとえば、C(シアン)とY(イエロー)を掛け合わせることで、緑色を作成します。

CMYKの掛け合わせで色を表現する際、それぞれのインクの量にも注意が必要です。
たとえば、深みのある黒を表現したいからといって、[C100 M100 Y100 K100] のように全てのインク量を最大にしてしまうと、一箇所に大量のインクが乗ることになります。これにより、インクが乾きにくくなり、裏写りや汚れの原因となることがあります。
これを回避するため、総インキ量は 300% 以下にしてください。