印刷方法の短辺綴じとは短い辺で綴じること|メリットも紹介
印刷物の製本方法である短辺綴じとは、短い辺で綴じることを指します。短辺綴じは、使い方次第で内容を魅力的に制作できます。この記事では、メリットやデメリットとともに、ほかの綴じ方についても解説します。
印刷物の製本方法である短辺綴じとは、短い辺で綴じることを指します。短辺綴じは、使い方次第で内容を魅力的に制作できます。この記事では、メリットやデメリットとともに、ほかの綴じ方についても解説します。
目次
短辺綴じとは、印刷物の短い辺で綴じて紙をめくれるようにする方法のことです。これを縦方向にめくっていく場合、表と裏を同じ方向で印刷してしまうと、裏面の文字が逆さまになってしまうため、印刷する際には設定に間違いがないかを確認する必要があります。
短辺綴じはあまり多用されないものの、幼児向けの絵本に用いられることが多いです。絵本には文章の記載があまりありません。横に長い状態でも文字が読みづらいということがないため、絵や写真をキレイに見せられる短辺綴じが使われます。
ここからは、短辺綴じの2つのメリットを解説します。メリットを知って、迷ったときの判断材料にしてください。
・広がりのある書類を作れる
・個性的な書類が作れる
短辺綴じかそのほかの綴じ方で迷った場合には、上に挙げたメリットを考えながら決めていきましょう。印刷方法で迷っているデータの特徴を確認しながら、短辺綴じで綴じ込むかどうかを検討してみてください。それぞれのメリットを詳しく解説します。
1つ目のメリットは、広がりのある書類を作れることです。1:2.83の縦横比をうまく活用することで、広がりを活かしたダイナミックな書類を作れます。横長の写真などを掲載するときに向いているでしょう。
短辺綴じは、例えば以下のような印刷物との相性が良いです。
・パノラマ写真
・車やオートバイなど横長の写真
・手順や工程の解説
特に写真はきれいにまとめられます。また手順や工程などは、つながり良くまとめられるため、わかりやすく解説できるのです。
2つ目のメリットは、個性的な書類を作成できることです。長辺綴じは、多くの書類で使われている綴じ方といえます。そのため周りとの差別化ができず、個性的とはいえないでしょう。
横長の書類となる短辺綴じを採用している印刷物は少ないため、短辺綴じで書類を作るだけでも十分な差別化が図れます。テキストと掲載する写真のレイアウトを工夫すれば、洗練されたイメージにもできるでしょう。工夫次第で見せ方に幅を効かせられる綴じ方なのです。
短辺綴じにはメリットがある反面、デメリットも存在します。大きなデメリットとしては、自作しにくいことです。長辺綴じの書類を作る場合、大きい紙を用意し、半分におって背表紙を補強すればすぐにできあがります。
しかし短辺綴じの場合、綴じ代の関係で横に長い特別な紙を用意しなければなりません。横の長さを長くしようとすればするほど特殊な紙を必要とするため、自作にはあまり向いていない綴じ方なのです。
ここからは短辺とじ以外の綴じ方について紹介します。ほかの綴じ方としては、以下の5つです。
・長辺綴じ
・上辺綴じ
・中綴じ
・無線綴じ
・スクラム製本
短辺綴じ以外にも、紙をまとめるための綴じ方はたくさんあります。それぞれ特徴や用途を以下で詳しく紹介していきましょう。短辺綴じで自分のイメージどおりの書類を作れるのか迷ってしまった場合には、以下の綴じ方と比較検討してみてください。
1つ目の綴じ方は、長辺綴じです。長辺綴じとは、紙の長い辺で綴じて冊子のように紙をまとめる方法を指し、スタンダードな綴じ方とされています。会社案内や学校案内、商品カタログなど多くの印刷物に使われているのをよく見かけるでしょう。
文字が縦と横のどちらで書かれていても読みやすいことがメリットの綴じ方です。しかし、大きい写真やイラストは掲載しにくい点がデメリットといえます。また見開きいっぱいに使ったとしても、短辺綴じのようなインパクトはありません。
2つ目の綴じ方は、上辺綴じです。長辺綴じの1つで、綴じている部分が上になる印刷物のことをいいます。ページを上方向にめくって読みすすめるものであるため、カレンダーなどに使われることが多い綴じ方です。
上辺綴じの印刷方法は、基本的に長辺とじと同じ方法で問題ありません。ただし裏面に文字を印刷する場合には、印刷方向を間違えてしまうと文字が逆さまになります。印刷前には必ずプレビュー画面でチェックしましょう。
3つ目の綴じ方は、中綴じです。中綴じとは1枚の紙を2つに折ったものを重ねて、折った箇所を背表紙からホチキスなどで留めて冊子にする方法で、ページ数の少ないフリーペーパーなどによく用いられています。
ホチキスで留めるだけであるため、コストを抑えて手軽に冊子が作れることがメリットです。一方のデメリットは、多くの書類をまとめるのには向いていないことでしょう。あまり強度がなく、80ページぐらいの書類が限度といえます。
4つ目の綴じ方は、無線綴じです。無線綴じは、本の中身である紙を重ねてまとめ、その後背表紙にのりを付けて表紙を背表紙に貼り付けます。
表紙で中身の紙を包み込む状態を想像すると理解しやすいでしょう。この綴じ方は、カタログやパンフレットによく使われます。針金や糸を使わない方法で、かさばらないといった点がメリットです。
他方で、自作が難しい点はデメリットといえます。のりは市販で売っているものではなく、高温で接着する特殊なものを使うため、家庭で作るのは難しいでしょう。
5つ目の方法は、スクラム製本です。1枚の紙を2つ折りにして重ね合わせて製本します。中綴じと似ている綴じ方ですが、ホチキスは使いません。紙を折っただけでまとめられているため、見開きごとに切り離すことも可能です。
新聞紙やチラシ、PTAで使われる会報などに使われています。ホチキスなどを使っていないため、子どもが触っても安全なことがメリットです。またリサイクルにそのまま出せるため、エコな製本方法といえるでしょう。
ただし、使用するときや運搬時にバラバラになりやすいデメリットがあります。
短辺綴じは自宅でも印刷できますが、ラクスルのようなネット印刷を利用するのも1つの手です。ネット印刷を利用するメリットとしては、以下の3つが挙げられます。
・早めの納期でも対応してくれる
・テンプレートを使ってデザインできる
・簡単に依頼できる
それぞれのメリットを詳しく見ていきましょう。ネット印刷会社の1つである「ラクスル」では、ページごとにカラーやモノクロ設定にできたり、用紙の種類も選択できたりします。気になる場合は、ぜひサイトを確認してみてください。
1つ目のメリットは、早めの納期でも対応してもらえることです。中綴じ書類の場合は、印刷の受付をしてから最短1日で仕上げてくれる会社もあります。余裕をもって1週間程度の納期を設ければ、割安で依頼できる点は嬉しいシステムです。
早いだけではなくクオリティも高いため、自分で製本するよりもコストパフォーマンスがいいでしょう。正確かつスピーディーに冊子を作成したい場合には、ラクスルのような印刷会社への依頼がおすすめです。
2つ目のメリットは、テンプレートを使ってデザインできる点です。ネット印刷会社には、雑誌や会報誌のテンプレートが用意されています。そのため、自社の印刷物に合ったデザインを選んで利用できるのです。
選んだデザインはカスタマイズも可能で、自社のロゴを変えたりオリジナルのテキストを入れたりなど、より魅力的に編集できます。
3つ目のメリットは、簡単に依頼できることです。会員登録を完了したならば申込みをして、データを入稿すれば印刷してもらえます。自宅やオフィスから24時間いつでも注文できるため、手軽に利用できるのは大きなメリットでしょう。
データを入稿した後は、オペレーターが目視でチェックしてくれます。仕上がりイメージも送ってもらえるため、想像と違うものができあがるといった不安も解消できるはずです。