オールドスタイル
ペンを持って、実際に文字を書く場面を想像してみてください。書き始め(この文字のストロークのはじまる部分をセリフと呼びます)には力が入ります。曲線を書くときには太い部分、細い部分とゆるやかな推移ができます。オールドスタイルで作られた書体は、このような手書きの文字をお手本にしています。そのためコントラストが穏やかで、くせがなく読みやすいのが特徴です。沢山の文章を読んでもらいたいときにおすすめです。
モダン
1700年代、印刷技術や紙の質が向上するにつれ、活字自体もよりメカニカルな形へ変化して行きました。この時期に出来た新しい字体は手書き文字を真似しておらず、無駄のない洗練された形をしています。太い部分はより太く、細い部分はより細い。このため目を引き、読み手に強い印象を与えます。
スラブセリフ
広告が世の中に生まれると、少し離れたところからでも読みやすい字体が求められました。一番簡単な解決法が文字全体を太くすることでした。こうして生まれたSlab serifには、太さのコントラストがほとんど見られません。すっきりとわかりやすい形をしているため、子供向けの本によく使われるそうです。
サンセリフ
フランス語でサン=「~がない」という意味です。よってこのサンセリフはその名の通り、筆致の先端にセリフを持ちません。つまり、どの文字のどの線の部分をとっても太さが一定な字体なのです。(稀にわずかに太さの変わるサンセリフの字体も見られます)比較的歴史が新しく、整った印象を受けます。
スクリプト
このカテゴリーには装飾書体用のペンや筆、鉛筆、製図ペンで書いた文字のように見える書体がすべて含まれます。英語の授業で習った筆記体をイメージして頂けるとわかりやすいかと思います。華やかでとても目立つ、特徴的な書体です。
デコラティブ
これまでの区分のどこにも属さない、楽しく目立つ、使いやすい書体がデコラティブです。字とも絵ともつかない個性豊かな字体が多く、非常に目を引くため読ませるための文章には不向きですが、上手に使えば飛び道具的な威力を発揮します。無料でも沢山の種類が手に入るので、ぜひお好きなものを探してみてください。
おわりにーまた実際につくってみた
実際に年賀状にしてみるとこんな感じ。それぞれに雰囲気ががらりと変わります。
いかがでしたか?年賀状作りを期に、フォントの魅力にも是非触れてみて下さい。