ポスター作り、用紙サイズの決め方
ポスターを作成・印刷する際、どのサイズを選べばよいか分からず悩む人も少なくないと思います。また、遠くからでも目立つようにすべきなので、デザイン・クリエイティブも非常に重要になってきます。ここではポスターを作成する上で知っておきたいサイズ、デザインに関する情報をまとめました。
ポスターを作成・印刷する際、どのサイズを選べばよいか分からず悩む人も少なくないと思います。また、遠くからでも目立つようにすべきなので、デザイン・クリエイティブも非常に重要になってきます。ここではポスターを作成する上で知っておきたいサイズ、デザインに関する情報をまとめました。
ポスターは、基本的には、ポスターが掲示される場所のスペースに応じて決定されますが、制約がない場合は一般的に、紙の大きさの基本となる、A/B系列サイズの紙が利用されています。
ポスターの基本機能である、広告・販促機能を実現するには、可能な限り大きめのサイズを利用するのが、基本です。
紙の大きさは国際規格であるISOでA、B、C系列が制定されており、日本ではJISでA判、B判が制定されていますが、その他にも菊判、四六判などが存在します。日本のポスターでは一般的にA2(420×594)や、B3(364×515)以上のサイズが使われています。
一般的なA/B系列と異なり、細かくサイズが決められているのが、交通広告関連です。最初に、電車などの車両広告について案内します。車両広告は日常の通勤などでご覧になっているので、想像がつくと思いますが、以下のようにサイズが決まっています。
新幹線は一般の車両とは異なるサイズのA2,B3,B2のポスターが使われており、車両広告ポスターの場合は掲載する鉄道会社や広告代理店に確認をとってください。
車両広告(抜粋)
中吊りポスター(B3:364×515、B3ワイド:364×1030) 110kg
まど上ポスター(B3:364×515、B3ワイド:364×1030) 135kg
*JRは独自の変形ワイド(364×1060) 四六判 135kg
*まど上ポスターは上下が短いインターサイズがあります
ドア横ポスター(B3:364×515) 135kg
ドア上ポスター(各社によって異なる)
ドアステッカー(各社によって異なる)
駅の構内やホームに貼られているもので、基本的にはB0(1030×1456)、B1(1030×728)、B2(728×515)の3サイズが使われています。その他、天井につるすフラッグ広告はB0,B1が利用され、自動改札機などにもステッカーが利用されていますが、規格サイズではなく、各社の仕様が異なっています。
駅のポスターは車両広告と連動させることで、効果を増すことができます。
一般的によく利用されるA4や、B3サイズの用紙は、ポスターとしては小さなもので、学校や職場などの掲示板などに利用されます。この場合は、近くで見ることが多いので、フォントも14ポイントなど、比較的小さなものが使われます。
A3、B3などのポスターはイベント用のポスターなどに使われます。選挙用ポスターにもB3が使われていますし、中吊り広告にも使われており、1~2メートル離れた距離から見るポスターとしては、ちょうど良いサイズです。
屋外やイベントなど、広い場所や、通りがかりに見るような場所ではA2やB2以上の大きなものが使われます。見る人とポスターとの間が遠ければ遠いほど、大きなサイズが必要になり、究極は高速道路などの横に設置してあるような屋外看板になります。
映画館のポスターはB2やB1が多く使われています。海外の映画ポスターは61×91や、46cm×61cmなどのサイズが利用されています。
ポスターが活きるか、無駄に終わるかはデザイン次第です。選挙ポスターをご覧になれば、いかに候補者の名前を覚えてもらえるか、政策を届けるか、文字の使い方、写真の使い方、レイアウトの方法などに、知恵を絞ったデザインが使われています。
ポスターは1940年位から盛んに利用されるようになりました。印刷技術の向上が、メディアとしてのポスターを誕生させたといっても過言ではありません。アールヌーボーやアールデコの時代には、ポスターは芸術品としてアートポスターとして今も輝きをもっています。
ポスターのサイズは、いかに訴求対象にメッセージを届けるかということと、ポスター設置場所の環境、そしてルールによって決まってきます。
基本的には、家庭用プリンターではプリントできないサイズであり、長時間掲示する場合には、退色のための仕掛けも必要です。デザインも含めて印刷のプロに相談してください。