食品表示法や薬事法も要確認!表示ラベル作成時の注意点

包装技術協会によれば、日本のパッケージ市場の規模は5兆6000億円で、41%が紙製品、31%がプラスチックや軟包装、17%が金属製品、2%がガラス製品、その他が11%です。
パッケージによって、商品の持ち運びが可能になり、ブランドも誕生しました。今回はパッケージに貼られている商品シールについて解説します。

包装技術協会によれば、日本のパッケージ市場の規模は5兆6000億円で、41%が紙製品、31%がプラスチックや軟包装、17%が金属製品、2%がガラス製品、その他が11%です。
パッケージによって、商品の持ち運びが可能になり、ブランドも誕生しました。今回はパッケージに貼られている商品シールについて解説します。
食品や飲料、化粧品などの商品を販売する場合には、法律で定められた基準に従ってラベル表示を行う義務があります。
食品の場合は、主に食品衛生法をはじめ、食品表示法(食品アレルギー表示制度、消費期限・賞味期限、製造所所在地及び名称、乳及び乳製品の表示基準など)に従う必要があります。
また、米やお酒、医薬部外品、化粧品などの場合は、それぞれの適正表示基準に従う必要があります。
一般消費者向けに販売する場合は、製造者または販売者としての責任が生じますので、法令に沿った正確なラベル表示に取り組むことが重要です。
一般消費者に向けて販売するのであれば、商品シールのデザイン制作にも力を入れる必要があります。
皆さんが、スーパーに入って、今まで食べたことのない商品を買い求める場合、何を参考にしますか。事前情報を持っていなければ、実は頼れるものは商品ラベルしかありません。消費者の皆さんにとって、商品シールは購買の第一要因になります。
競合商品などと、比較し、選択してもらうためには、消費者のニーズを反映し、それをデザインに展開する必要があります。シールのデザインもテンプレートを利用するのではなく、やはり、デザイナーを起用し、イラストレーターなどのデザインソフトで入力することによって幅が広がります。
特売や、イベント販売などでは、通常の商品シールに加えて、イベント告知や、特売をわかりやすく提示するシールを添付して、注意を引くこともあります。ワインなどでは、製造シリアルナンバーを印刷して、希少性をアピールするといった試みも行われています。
食品などでは、中身の特徴を表現する、カラーシリーズデザインをよく使います。特に、商品バラエティーが多い場合は、統一したデザインレイアウトやブランドマークで、独自性を訴求し、その上で色の使い分けを利用します。また色のこだわりにおいては、モノクロを利用することも効果的です。カラフルなデザインとは異なるクラシックな印象を与えることができます。
最近のプラスチックパッケージでは、プラスチックにはデザインを施さず、シュリンクラベル等によって、全体を覆って、フイルムならではの色彩表現を実現するなど、新しい利用方法も進んでいます。
また、商品には品質シールが貼られますが、最近は法律の変更で、表示内容が増加する傾向にあり、商品に占めるシールのサイズも拡大する傾向にあります。
商品シールを作成する際には、デザインだけでなく、素材・加工にこだわることも重要です。同じデザインであっても、どのような素材・加工を選択するかで印象や耐久性は大きく変わります。
写真やイラストを鮮明に再現したい場合には、白地で発色が良いアート紙やミラーコート紙がよく用いられます。
冷蔵庫で保管される商品や水回りで使用される商品には、耐水性のあるフィルム系のシールが適しており、紙素材では変形やしわが生じやすいため、耐水紙や合成紙といった改良素材も利用されています。
接着剤も、一般的な使用では特に問題がありませんが、冷凍庫やレトルトなど、低温・高温の厳しい環境で使われる場合や、商品使用後にシールを剥がしたい場合、一般的な糊では密着しないざらざらした場所に使う場合などには、それぞれ特殊な糊が用意されています。
一方で、商品シールは、中身を端的に伝える役割や機能面での工夫に加え、ブランドイメージを高めるデザイン性も求められます。
凹凸によって立体感を演出するエンボス加工や、金・銀の輝きを加える箔押し加工は、高級感を表現する効果的な手法です。
特に化粧品などでは、パッケージだけでは表現しきれない高級感や風合いをラベルで演出することが非常に重要です。和紙、ホログラム素材などの特殊素材や、光沢ラミネートやマットラミネート加工などの表面加工を施すことで、ブランドイメージをより一層高めることができます。
なお、ラクスルではシール加工の種類によって対応可能なものと対応できないものがあり、エンボス加工や箔押し加工には対応していません。詳細は商品ページにてご確認ください。