中綴じ製本とは?ページ数の少ない冊子におすすめの製本方法

冊子制作において、最もポピュラーな製本方法の一つが「中綴じ(なかとじ)」です。コストや開きやすさに優れていますが、構造上のルールを正しく理解していないと、印刷工程でトラブルが発生しやすい方法でもあります。 本記事では、中綴じの仕組みから、ページ数のルール、メリット・デメリット、そして他の製本方法との使い分けまでを分かりやすく解説します。

冊子制作において、最もポピュラーな製本方法の一つが「中綴じ(なかとじ)」です。コストや開きやすさに優れていますが、構造上のルールを正しく理解していないと、印刷工程でトラブルが発生しやすい方法でもあります。 本記事では、中綴じの仕組みから、ページ数のルール、メリット・デメリット、そして他の製本方法との使い分けまでを分かりやすく解説します。
目次

中綴じは、二つ折りにした紙の折り目部分を針金で綴じたもので、ページ数の少ないドキュントに最適です。
本の外側から内側にステープル(針金)を打ち込む形が一般的で、この場合は「針金綴じ」とも呼ばれます。ページ数の少ない小冊子やカタログ、週刊誌などに広く使われる方法です。
糸で綴じる場合にはミシンが使われるため「ミシン綴じ」とも呼ばれ、ノートや絵本などによく使われます。
中綴じは1枚の紙を二つ折りにするため、1枚につき必ず4ページ(表裏×左右)が作られます。そのため、総ページ数は「8、12、16、20…」と、必ず4の倍数で設計しなければなりません。
※白紙ページを含めて調整することも可能ですが、4の倍数以外(例:10ページなど)で製本することは物理的に不可能です。
ページ数を数える際は、本文だけでなく表紙(4ページ分)を含めて計算します。
表1: 表紙(タイトル面)
表2: 表紙の裏側
表3: 裏表紙の裏側
表4: 裏表紙
この4ページ+本文ページ数の合計が、4の倍数になっているかを確認してください。
一般的には8ページ〜48ページ程度が中綴じに最適なボリュームです。
中綴じ製本は工程がシンプルで、接着剤なども使用しないため、他の製本方法に比べて印刷・製本費用を抑えることができます。
根元までフラットに開くことができるため、手で押さえなくても内容を確認しやすいです。商談中の説明資料や、地図、マニュアルなど開きっぱなしで使う印刷物に向いています。
ページを平らに開けるため、左右2ページをダイナミックに使った見開き写真や大判の図解を掲載しても、中央が隠れる心配がありません。
中綴じの限界ページ数は、一般的に48〜64ページ程度です。これを超えると根元に厚みが集中し、冊子が半開きのような状態になります。紙の厚みにより内側のページが外側に押し出され、仕上げの断裁(カット)時に内側のページほど有効面積が狭くなるため、端の方のデザインが切れる恐れもあります。また針金が通りきらず、ページが抜け落ちるリスクが高まります。
平らに折り畳む構造上、背表紙(厚み)がありません。本棚に並べた際にタイトルが見えないため、保管・検索性を重視する書籍には不向きです。
中綴じが適さない場合は、以下の代替案を検討しましょう。

無線綴じは、糸や針金を使わず、本の背を糊(のり)で固めて綴じたもので、ページ数が多い場合は、無線綴じが向いています。
側面に針金や糸を使わない分、平綴じよりも誌面のスペースの無駄が少なくて済みます。

綴じなし(スクラム製本)は、紙を二つ折りにし綴じることなく重ねたもので、分別する必要がなくフリーペーパー等に最適です。
ラクスルでは、中綴じ専用のデザインテンプレートを用意しています。「4の倍数」の管理や、断裁時の余白(内側へのはみ出し)を考慮したレイアウトが簡単に行えます。