Illustratorによるフリーデザイン
基本的にフリーデザインの印刷原稿を作成するには、アドビ社のIllustrator、マイクロソフト社のWordやPowerPointといったソフトを利用するのが一般的です。
中でもデザイン的に柔軟で多様なデザインができるのはIllustratorです。このソフトを利用すれば、1からデザインを作ることができるので、オリジナリティーの高い年賀状作りができます。
Illustratorは、画像を直線や曲線、円などを利用したベクター方式で作成します。文字も多様なフォントや、細かな変形ができるので、プロポーションとして美しい文字組みを実現できます。
Illustratorは、このような高度な文字画像編集機能で、印刷原稿の制作として実質的に唯一のソフトです。難点は、価格が高いことと、ソフトの使い方をマスターするために時間がかかることです。誰でも簡単に扱えるソフトではありません。
しかし、最近では、Illustrator ほど高機能ではないものの、年賀状作成に特化した、オンラインデザインソフトを提供するサイトが増加してきました。これらの機能を利用してオリジナリティーの高い年賀状作りが可能になります。
デザイン的アレンジ
オリジナルのイラストなどを作成できればそれに越したことはありませんが、多くの人にとってイラストの作成などはハードルが高そうです。そうなると、既存のフリーイラストなどを利用することになりますが、そのまま配置すると、どうしても、どこかで見たようなデザインになってしまいます。
こんな時こそ、思い切ってデザイン的な発想を発揮しましょう。例えば、イラストの拡大、縮小で、ずいぶんイメージが変わります。
拡大した場合、イラストの一部だけの利用、回転させることでイメージを変化させます。縮小した場合は、模様的にイラストをあしらうこともできます。また、イラストの色彩を変えることでもイメージは変化します。
写真・画像編集アプリの活用
イラストと並んでよく利用されるのが写真です。写真は存在感があるので、そのまま利用しても良いのですが、最近はタブレットやスマホのアプリに、豊富な写真編集アプリが存在します。
写真・画像編集アプリで有名なのは、アドビ社のレタッチソフトPhotoshopですが、この分野では多くのアプリが存在します。ちょっとした写真の修整や、写真を水彩画や油絵調に変化させる、不要な部分を消去するなど様々な機能を持っています。
素人写真でも加工によって見違えるような作品に生まれ変わります。よく女優さんのニキビやしわ隠しに利用されるので、ご存知の方も多いと思います。このようにして、加工した写真やイラストを年賀状のどのポジションに位置させるかも一工夫が必要です。
手作り感をひと加え
あまりにもデザイン、デザイン的になってしまう場合には、少し手作り感も必要かもしれません。デザインの中に手書き文字を入れ込むことで、温かみや人間臭さを表現することができます。手書きフォントもありますが、やはり本当に書いた文字には味があります。
さらに、受け手に合わせた添え文を自筆で入れたり、花などの簡単な絵を挿入したり、シールやスタンプを貼ったり、蛍光ペンなどでカラフルに仕上げると、受け取った人に見てもらえる確率が上がります。
もちろん昔ながらの芋版などを加えると、ひとつひとつ違う作品に仕上がります。ちょっとした工夫で、一年を彩りましょう。