集客は何度もしなければ意味がない!3つの理由。

“何かを学ぶ際、行動と結果を振り返る姿勢は何よりも重要です。集客においても同じ事が言えます。もし、集客に対して反響がなかったからと言って、諦めてしまう事は非常にもったいない事なのです。反響がなかった理由には、大きな見落としがあったと考えられますし、もしかすると、原因は一つだけではないかもしれません。あるいは、とても効果的な方法を取り入れていたにもかかわらず、それを生かす事ができなかった要因が隠れているかもしれません。このように、失敗という結果の中にも、考えられる様々な要素が潜んでいるのです。そして、それらを分析した結果を改善し、次の集客で実践した時、本当にその分析が正しかったのかが実証されます。
例えば、チラシのデザインを変えた事によって集客が増えていれば、前回のチラシのどういった点がわかりにくかったのかが見えてきます。逆に、チラシのデザインを変えて集客が減った時は、前回のチラシに良い内容が掲載されていたという事が、改めてわかってきます。または、年配の方に喜ばれる商品を宣伝するために、年配の方が多く住んでいるエリアに広告を撒いたが、全く客足がなかったのでエリアを変えて宣伝したところ、若い世代の来店が見られたとします。これは、商品を求める層のイメージが把握できておらず、商品分析が不足していたという問題があった事を意味します。
言い換えると集客を何度もするという事は、商品のイメージを見直すきっかけにもなり、お客様のニーズを分析する材料も手に入るという、非常に優れた商品分析の機会なのです。1度で諦める事がいかにもったいないか、次に繋げて行けば行くほど、どんどん見えてくる事でしょう。”

“集客を行う最大の目的は、何よりも、売上に繋げるという事です。しかし、実は集客の効果はそれだけではありません。「お客様の認知度を上げる」事こそ、集客の大事な目的なのです。
ここで、乗り物での移動を例に挙げてみましょう。毎日の通勤で、電車などで会う人に対して、会話をした事はなくても顔や服装を覚えていたり、親しみを覚えたりした経験はないでしょうか。日々の生活の中で、自然に何度も目にする物があると、人は自然とその対象を身近な存在として受け入れるようになります。それに対して、旅行などで何時間も長距離移動した時は、よほど記憶に残る出来事がない限り隣に座っていた人の顔を覚えていたり、親しみを感じたりする事はありません。時間として比べると、通勤電車と超距離移動のバスも同じくらいですし、両者とも特別な接点があるわけではありません。長時間近くにいた人の方が、特徴などが記憶に残りそうですが、短い時間を何度も積み重ねた人の方が、記憶には鮮明に残っていくのです。
これは、集客においても同じ事が言えます。一度だけふと立ち寄って長時間過ごした店よりも、生活の中で何度も広告を目にした店の方が、親しみを感じます。あるいは、とても目を引く鮮烈な広告を出している店があったとします。その広告がとても気になって店に足を運ぶ事もあるかもしれません。しかし、その広告以降にその店から新しい動きがなくなると、その店で体験した記憶はどんどん薄れて行きます。そのようなインパクトのある広告を一度だけ出した店よりも、TVCMで何度も耳にするお店や、毎日チラシを見かけるお店の方は、存在を何度も思い出す事ができます。
このように広告とは、一度で大きな効果を出すよりも、何度も継続する事によって覚えてもらう事によって、効果を発揮する物なのです。”

分析して何度もアプローチする姿勢が大事である事は説明しました。このように、集客においては、何度もトライする粘り強さが不可欠です。もし、たった1度の集客活動で継続的な売上にたどり着くのであれば、誰もが大繁盛のお店を一夜にして構える事ができます。しかし、実際にはどの企業やお店も、様々な分析や思考を凝らし、次の集客に繋げる努力を日々積み重ねているのです。集客の効果が現れる時期として「半年」をまず目安にすると良いでしょう。1度目の集客で客足が少ない事を嘆き、停滞する時間よりも、「最初はこんなもの」と割り切って次の作戦を練る方が、よほど効果的ですね。

集客のために、誰もがインパクトのあるキャッチコピーや、美しくわかりやすいチラシのデザイン、楽しめるイベントなどを当然考えます。それらを何度も実践するという積み重ねによって、広告物はより力を発揮します。お客様の目線に立ち、謙虚に事業を続ける企業努力こそが本当の集客であると言えるでしょう。