保存してもらえるチラシにあって、捨てられるチラシにない物
複数のチラシがあった場合、内容をじっくり見たくなるチラシもあれば、すぐ捨ててしまうチラシもあります。配布したチラシがお客様の手元にずっと保存してもらう事ができれば、大きな集客効果が期待できます。では、保存してもらえるチラシとそうでないチラシには、どのような違いがあるのでしょうか?
複数のチラシがあった場合、内容をじっくり見たくなるチラシもあれば、すぐ捨ててしまうチラシもあります。配布したチラシがお客様の手元にずっと保存してもらう事ができれば、大きな集客効果が期待できます。では、保存してもらえるチラシとそうでないチラシには、どのような違いがあるのでしょうか?
「興味のないチラシ=捨てる物」というイメージを持っている方は少なくありません。私たちの周りは、常に大量の情報が行き交っています。TVCMが流れるとチャンネルを変え、不必要な広告メールを削除し、ネットブラウジングの際のバナー広告はスクロールし、チラシやポスティング・新聞折込・ダイレクトメールを日々受け取っては処分しています。ここで認識しておきたいのは、メールやTVCMと違って、チラシは「紙媒体」の広告であるという事です。メールなどのデータは削除すれば形はなくなりますし、TVCMはしばらくすると忘れてしまいます。しかし、チラシは紙として手元に残る点で、実はそれだけでとても保存性が高い存在なのです。 データは削除してしまうと復旧する事はできませんが、チラシの場合、たとえ折り曲げたり破かれたりした状態で捨てられていても、形として留まる事が可能です。ふとしたきっかけで、破かれたチラシの一文が気になり、再度手元に取るという事も少なくありません。よく漫画やドラマなどで、ふとゴミ箱の中に目をやった登場人物が、捨てられていたチラシに求めていた情報を見つけ、目を輝かせてゴミ箱から拾うというシーンがあります。このように、人間は興味のある情報に対してとても敏感になるものです。 紙媒体は保存性が高い分、増えすぎるとかさばってしまう点がデメリットとなります。あまりに多くの情報が溢れている現代において、消費者である私たちは常にその取捨選択をしなければなりません。そのため、場所を取る紙媒体の情報は、真っ先に処分の対象となります。いかにして手元に残してもらえるチラシを作るか、そのアイデアをうまく取り入れて行く必要があります。
チラシの要・不要を見分けるのは、毎日の買い物をする主婦の方です。主婦の方は日々の生活の事を考え、常に役立つ情報を探しています。
主婦の手助けとなるような特典をつけたチラシであれば、手元に残してもらう事ができます。
ここで言う特典とは、生活用品や日用品に関するお得な情報である必要はありません。そういった情報を喜ばれる方もいらっしゃいますが、値段がお得な点や季節のセール品などは、一過性の情報であり、長期間保存してもらえるチラシとなる効力はあまり期待できません。
生活の手助けになる物とは、実用性のある物です。カレンダーや資金のシミュレーションができる表、YES・NOの質問で答えられる簡単な診断など、手元に置いて何度も見たくなる特典は、保存してもらう事ができます。
クロスワードパズルや、少し長めの読み物など、時間がかかるおまけコーナーなども効果的です。クロスワードパズルは、解けるまでリビングの机などに置いてもらう事ができますし、長めの読み物は気に入っていただく事ができれば、シリーズを通して保管してもらう事も期待できます。
チラシと関係のない内容でも、手元にチラシをずっと置いてもらえるというだけで、大きな効果があるのです。手元にあった期間だけ目に止めていただける事になり、毎日目にする事でお店や商品を認識してもらう事ができます。
「チラシを持って来た方へプレゼント」や「このチラシを見せると何割引」といったチラシは、例え行く予定のないお店や買う予定のない商品でも、つい保管してしまうという方は少なくありません。プレゼントの引き換え券や割引クーポンは、お金と同等の効力を持っています。リビングの机や、冷蔵庫などに貼り付けて保管される方もいれば、お財布やスケジュール帳に保管するという方もいらっしゃるでしょう。こうやって生活の中に入り込むほど、チラシに対する親しみは増して行きます。
注意しなければならない点として、引換券やクーポンの周りには、切り取り線をつけないようにしましょう。お店に来る前に切り取られてしまうと、商品紹介やお店の名前が書かれた部分は、ほぼ捨てられてしまいます。また、クーポン部分だけをずっと保管したまま忘れてしまわれるケースもあります。せっかく興味を示していただいても、来店してもらえなければ意味がありません。また、安易に割引やプレゼントを特典にする事は、広告宣伝費の少ない企業では赤字を招く恐れがあります。物品や金銭と交換以外の方法で特典を与える選択肢も、視野に入れておきましょう。
時間をかけて作られた目を引くデザインのチラシでも、見る人によっては一瞬で捨てられてしまいます。それほどまでに現代において、チラシによる集客は激化しています。デザインだけで強行突破するチラシではなく、お客様が思わず手を止めてしまうチラシ作りのアイデアが求められています。